内容説明
東十条、入谷、三河島、住吉、立会川、穴守稲荷、八広…辺境の町にひっそりと、だが確かに息づく喫茶店群がある。それらは、なぜ何十年もの間、人々を惹きつけてやまないのか?マキアートカフェとエセレトロ店に飽きたあなたに送る、ブラック珈琲のようにストレートかつ濃厚な味わいの“土着喫茶”。雑誌にも載っていない。ネット検索でもひっかからない。これが、ニッポンの喫茶店のリアルだ。
目次
コーヒーサン
喫茶ふじ
みどりや
珈琲スマトラ
モア
コーヒーショップあかしや
モト
コーヒーショップデミアン
喫茶まる
純喫茶バンビ〔ほか〕
著者等紹介
田野隆太郎[タノリュウタロウ]
岡山県倉敷市生まれ。多摩美術大学卒業後、商業映画のスタッフを経て独立。映像ディレクターとして、減少の一途をたどる喫茶店を、高見のっぽ氏を案内人に迎え語りつくしたDVD『ノッポさんと行く 昭和のスキマ探訪喫茶店編』(製作:ティーオー・エンタテインメント/販売:ポニーキャニオン)を発表。また、進化型スナップの指南書『オヤバカちゃん。』(ピエ・ブックス刊/村上浩次郎との共著)が話題をよび、親子でつくる合成写真がひそかなブームとなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かわかみ
5
スターバックスが日本に進出したのが1996年、並行してチェーン店のコーヒーショップが浸透した。本書が扱うのは無名だが地域に溶け込んだ個人経営の喫茶店であり、それを土着喫茶と呼ぶ。2010年の出版だから掲載された18の店も今はかなり閉店しているだろう。しかし、現代民俗の一断面として記録される価値があろう。コラムが秀逸であり、土着喫茶と地域に根ざした良い酒場には共通点があるという指摘、土着喫茶と似て非なるものとして店主が志を失って店とわが家を混同した退化様式を家系喫茶と名づけたいという指摘が、なかなか面白い。2022/07/23
ドロンジョ935
1
東京で、有名でもなく、でも、近所のお馴染みの憩いの場で、名物メニューとマスターがいて、家の居間の続きみたいな喫茶店。Wi-Fiは飛んでないし、清潔でもおしゃれでもなく、一見入りづらいけど、でもどうにも引かれちゃうお店。どんどん閉店してるのがさみしい。2018/03/04
ジョン・テンダ
0
こういうオシャレじゃない喫茶店の本が読みたかった。続編希望2011/10/16
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- 和書
- 人間通の勘どころ