内容説明
全国の戦国大名のルーツともなった全115の武士団。その氏族ごとの系譜・歴史・史蹟から没落までの盛衰を文献資料やフィールドワークを駆使し初めて明らかにする。
目次
源氏譜代の家人・三浦氏の系譜
源頼朝の挙兵に参加した三浦大介義明とその一族
鎌倉幕府設立に尽力し“宿老”となった三浦義澄
木曽義仲の敗死と佐原義連の“鵯越えの坂落とし”
義明の兄弟が称した芦名・津久井氏と和田義盛
義澄の弟、大多和・多々良氏と系図に見えない武氏
三浦郡中央に繁延した長井・杜戸・佐野氏
武蔵国・越後国に進出した平子氏
奥州合戦の勲功により会津を領した佐原氏
佐原氏・和田氏による別格大寺院の造営
大仏師運慶が造ったとされる仏像と三浦一族
鎌倉幕府内で重用された佐原氏一族
三浦惣領家に与えられた鎌倉党の元所領
三浦和田氏による六浦領有と上野和田氏
鎌倉党の衰退と三浦党の繁栄―まとめ
著者等紹介
湯山学[ユヤママナブ]
1928年、静岡県に生まれる。中央工業専門学校中退。神奈川県藤沢市役所に勤務。現在、退職。戦国史研究会・地方史研究協議会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶさん
2
相模武士の第2巻、三浦一族の話。鎌倉幕府成立期の武士としては北条氏に次ぐ有名どころだが、このシリーズはどうも郷土史の集大成を目指しているようで(もともとそうだと第1巻の冒頭で説明があったが)、和田の乱、宝治合戦といった三浦氏のメジャーな歴史には目もくれず、ひたすら三浦一族のそれぞれの家がどこを本拠とし、ローカルにどのような事磧を遺したかをひたすらに記す。それはそれで重箱の隅をつつくような楽しみはあるのだが…。2012/10/05
吃逆堂
1
宝治合戦後の展開がなかったのが残念。南北朝・室町・戦国期の話もあればなお。2011/07/03