内容説明
2000年から2014年までの『チルチンびと』連載の傑作エッセイ全67話、青山の事務所と鎌倉山のアトリエ、蒐集品の撮りおろし写真を収録。
目次
a day in the life(ハドソン川の夕日とラピスラズリ色のコーヒーカップ;少年時代、母と二人で海辺の町で暮していた ほか)
鎌倉山のアトリエにて(四つ目の仕事場、日常の楽しみ;リフォームと移転の顛末記 ほか)
青山の事務所にて(R・A・ミラーさんの絵をとおして;インテリア、それぞれの楽しみ ほか)
陶器の蒐集品(もしかしたら、料理は趣味の一つかもしれない;家を持つことで得たさまざまな経験 ほか)
玩具の蒐集品(この皿でカレーを食べよう。そんな気分で民芸を愛している;庭はいつも草茫々にしている ほか)
著者等紹介
安西水丸[アンザイミズマル]
1942年東京生まれ。日本大学芸術学部美術学科造形コース卒業。電通、ADAC(ニューヨーク)、平凡社を経て独立。朝日広告賞、毎日広告賞、87年日本グラフィック展年間作家優秀賞、88年キネマ旬報読者賞受賞。著書多数(絵本、漫画、エッセイ、小説など)。TIS、JAGDA、日本文藝作家協会、日本ペンクラブ会員、日本スノードーム協会会長、カレーライス協会会長。2014年3月19日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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jam
73
表題で雑誌連載されたイラストエッセイ67編。幼い頃の思い出や日々の暮らし、「或る日」のモノやコトを描く。村上春樹氏との共著「象工場のハッピーエンド」の中で、同題名のショートショートがあるが、ヘタウマと称賛される著者の絵は、村上春樹氏自身の自由に深く貢献していたように思う。同タイトルのビートルズの曲もあるが、順番から言えばそれが初めに在りきなのかも知れない。日々の営みへの愛おしさが文章や絵に溢れ、亡き著者の不在を初めて切実に感じ落涙を禁じ得なかった。帰らぬ日々が、その人そのものであることを捲る頁に想う。2016/08/20
阿部義彦
19
安西水丸さんが、亡くなるまでに継続中だった連載みたいです。「チルチンびと」という雑誌(?)に連載されてました。今回はイラストよりも活字が主体の幼い頃から若かりし頃までの暮らしぶりや美学(和ものや素朴なフォークアートが好き)が中心で姉が5人居ながら喘息の為に母と二人で過ごした千倉の事、家を買った事、母が亡くなり遺産として土地が手に入り家を設計して貰った事、マンションに住み青江三奈の住んでた部屋に引っ越した事(その時移動する前に住んでた部屋は志穂美悦子さんに売った。)等など家や庭、自然に関する事が多いです。2016/08/06
遠い日
18
安西水丸さんの魅力がわかった。こういう環境で、こういう育ち方をされた人なんだと納得。生活をする人は、かっこいいです。2017/02/27
ophiuchi
11
すべて「チルチンびと」に掲載されたエッセイなので住まいの話が多く、単行本化しようという考えはなかったようで、繰り返し同じ話が出てくる。一回り以上私より年上だが、昭和の想い出は重なる部分もあり、素朴なイラストと共にほのぼの気分を楽しんだ。母親の話が多く、自分も亡き母のことを思い出した。2016/07/29
シンプルねこ(うみねこ)
3
絵に温かみがあって好きです。暮らしぶりも好感が持てました。友人などの部屋についての本もあるそうで気になりました。2018/12/11