出版社内容情報
ーーイーチ、ニーイ、サーン。山の中は薄暗くて、前の日に降った雨のせいか緑と土の甘いような濃い匂いが立ち込めていた。ーーハーチ、キューウーー十。あれから八年。わたしたちは高校一年生になった。絹ちゃんとは、あの日、かくれんぼをしたときから会っていない。ーー野間児童文芸賞、河合隼雄物語賞、坪田譲治文学賞、産経児童出版文化賞ほか受賞歴多数。いまもっとも注目すべき児童文学最新作!
【目次】
内容説明
あのとき、かくれんぼをしようと言ったのは誰だっただろう―。あの家の庭に咲く空木の花言葉は秘密。玄関の向こうに、いったい何が隠されているのか。キャンプ場から姿を消した幼馴染。マスクで顔を隠す同級生。家庭という密室の扉を開けるのは、誰が、いつ―?
著者等紹介
いとうみく[イトウミク]
神奈川県生まれ。『糸子の体重計』で日本児童文学者協会新人賞、『空へ』で日本児童文芸家協会賞、『つくしちゃんとおねえちゃん』で産経児童出版文化賞、『朔と新』で野間児童文芸賞、『真実の口』で日本児童文学者協会賞を受賞したほか、うつのみやこども賞、ひろすけ童話賞、河合隼雄物語賞など数多の受賞歴をもち、読書感想文コンクール課題図書にもたびたび選定される。その他の著書に『羊の告解』(うつのみやこもど賞受賞)ほか多数。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
113
YA。ミステリ仕立て。DV、ヤングケアラー▽野亜(のあ)と健太郎は、8年前にキャンプ中に行方不明になった幼馴染の絹(きぬ)をずっと探していた。高校で似た人物を見つけた健太郎は野亜を呼び出し会いにいく。隠されていた真実は。絹のことがあり人と深く関わることを恐れていた野亜だったが、高校で知り合った友人絵菜子の様子が気になる。マスクで怪我を隠す絵菜子を救いたいと思った「わたしももう八歳じゃない。友だちの苦しみになにも気づかず、なにもできなかったあのころとは違う」▽重いけれど希望はある。2025.11刊2026/01/30
おしゃべりメガネ
92
ボリュームは200頁余りながら、なかなかシリアスな作品です。心身それぞれに暴力をふるう親との関わりをいとうさんならではの読みやすさで伝えてくれます。高校生「野亜」は、ある日突然姿を消した幼なじみ「絹」の行方は謎に包まれたまま時を過ごし、年月を経て友人となった「絵菜子」は顔をマスクで覆い、理由を聞いても答えてくれず。そんな背景にはそれぞれ、ワケありな親の存在が見え隠れしているようです。小説ではありながら、実際にこういった環境下にある家庭は全然リアルに存在するんでしょうね。深く考えさせられる重い作品でした。2026/01/24
itica
70
子供は弱い生き物だ。たとえ過酷な家庭環境でも逃げ出すことはできないし、現状を変える力もない。せめて周囲の大人が気付いてあげられたら、子供が助けを求められる社会システムであったらと思ってしまう。それほど重い話だった。いや、希望の持てる話ではあるのだけれど。 2026/02/11
ゆみねこ
66
仲良しの友だちとその親たちと出かけたデイキャンプ。そこでかくれんぼの途中で居なくなった絹ちゃん。ずっと気になりながら時を経て8年、高校1年生になった高堂野亜に名前は違っているが絹ちゃんにそっくりな子を見つけたと連絡が入る。絹ちゃんが姿を消した理由、名前まで変えなければならない事情が切ない。そしてクラスメイトの家族の抱える深刻な問題。野亜のような友だちがいることで救われる。2026/02/20
はる
52
幼い頃、かくれんぼの最中に行方不明になった絹ちゃん。だがそれから8年後、高校生になった子供たちは、絹ちゃんにそっくりな少女の姿を見かける…。友を想う子供たちの必死な行動に胸が熱くなります。その一方で、高校の親友の家庭にも深刻な問題が…。二つの出来事は、どちらか一つに絞ったほうが良かったかも。いとうみくさんらしい良い物語ではありました。2025/12/28
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