出版社内容情報
歴史に翻弄されながらも、天皇家は時の権力とどう関わり今日まで続いてきたのか。その揺るぐことのない天皇家の本質を明らかにする!
内容説明
実在したとされる崇神天皇の時代から一二五代今上天皇まで、一八〇〇年以上もその血を連綿と受け継いできたとされる天皇家。古代のクーデター、平安京への遷都、鎌倉・南北朝時代の武家との争いから幕末の動乱を経て現代に至るまで、歴史に翻弄されながらも潰れることはなかった天皇家は数多くのドラマと謎に満ちている。いかにして天皇家は形成され、日本の歴史と関わってきたのか。その揺るぐことのない本質を明らかにする。
目次
第1章 古王朝の発祥
第2章 河内王朝と倭の五王
第3章 飛鳥の大王たち
第4章 奈良時代の天皇
第5章 平安時代の天皇
第6章 鎌倉時代の天皇
第7章 南北朝時代の天皇
第8章 戦国時代の天皇
第9章 江戸時代の天皇
第10章 近現代の天皇
著者等紹介
鈴木亨[スズキトオル]
1932年、福島県に生まれる。早稲田大学文学部仏文科卒。人物往来社出版部長、秋田書店出版部長、歴史雑誌「歴史と旅」編集長を歴任。日本文芸家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
LUNE MER
17
色々な読書を経て本書に帰ってくると、色々な気づきがある。例えば鎌倉時代の朝廷(後鳥羽)、将軍(実朝)、執権(北条)の関係性に関しても、中公新書「承久の乱」等で論じられているものとかなり印象が異なる。歴史というものは過去のこと故に内容は変わらない、なんてことは全くなく、地道な研究の進展により認識が変容していくものであるということを感じる。歴史に限る話ではないが、鵜呑みにすることなく2nd、3rd…と複数のオピニオンに触れる中で自分なりの納得いく認識を確立していくことが大切なのだろう。2022/07/29
LUNE MER
12
最初は何気なく手に取った一冊だったが、非常に読みやすい上に面白く、その後何度も繰り返し読み、その度に見落としていた記述の発見があるという、自分の中では非常に良質な歴史本。天皇家の歴史を追いかけていれば勝手に日本史そのものがついてくるのでこんなに効率の良いものはないという意見を聞いたことがあるが、本書はそれが具現化されていると思う。うちの子にもそのうち読むように仕向けるべきリストに載せてる。2021/05/13
LUNE MER
1
中立的な立場で初代神武天皇からこの度譲位された上皇までの全天皇をたどる書。本当に面白いです。
おりひら
0
天皇家から見た日本史。意外に、この視点からの歴史物というのは、古代・中世は、あってもそれ以降は、なかなかに無いと思います。 流石に室町以降ともなると、ザックリ感が強いですね。 ともあれ、天皇家を変に神格化した歴史館でなく、しっかりと怪しいところは怪しいと言い、また天皇家の周りに群がる権力者についても冷静な視線で語るところも良かったですね。2016/07/14
ぜんじ
0
天皇家って何だろう?と思って買ってみた。章単位でも読みやすい。2013/01/02