出版社内容情報
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はじまりは1995年。ハワイ島に暮らすフローレス家は、「豊かな」生活を求めて、オアフ島を目指す。そのさなか、息子のナイノアが海に落ち、サメによって助けだされる。サメに救われた少年には、奇跡の力が宿りはじめる。これは真実か、あるいはただのイカサマか?
こうして家族の未来は大きなうねりに巻きこまれる。時を2000年以後に移して、描きだされるのは、楽園ではないハワイ。それは現代の豊かさをめぐるアメリカの矛盾、世界の矛盾を映しだす場だ。ほんとうの「豊かさ」とは何か━━。
ハワイとアメリカ本土(メインランド)を舞台に、ある一家の波乱にみちた運命がつづられる。バラク・オバマのベストブックリスト(2020年版)にも選ばれた、ハワイで生まれ育った作家による渾身のデビュー長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヘラジカ
37
初めて読む本格的なハワイ文学。獰猛な資本主義の闇、文化や人間同士が生み出す残酷な現実、そのなかで抗いながら生きる家族の愛と絶望の物語。そして、退廃の中においても息づく母なる大地の神秘を描き切った力強い幻想文学でもある。はっきりと明快には語られていないのに、人々が生きて育んできた歴史の重み、神々や精霊が宿る地の力をまざまざと見せつけられたようだ。荒々しくはあるが正に入魂の筆運び。ポリフォニックな語りをものにした意欲的な構成にも感服した。これもまた驚異のデビュー作である。これからが非常に楽しみな作家だ。2024/03/13
ボウフラ
3
ハワイの貧乏家族の物語。サメに救われたことで人を治す力を得たナイノア。その悩みと苦しみと家族の絆。76点2025/07/16
takao
1
ふむ2024/10/08
matsu0310
0
☆☆何読んでも既読感…は、老人性痴呆?2024/06/21