目次
永遠に噛めないフランスパン
生理休
おんなへん
やわらかな手のうさぎ
空飛ぶ虎
Ms.たらこくちびる
サンドイッチ・ハム男
人生をミニストップ
俺は星屑
心の皮膚〔ほか〕
著者等紹介
菊竹胡乃美[キクタケコノミ]
1995年福岡県生まれ。2015年から短歌を始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
水色系
14
みずみずしい。大好き。発想が斜め上どころか真上。特に好き→死にたいと思う前の感情は鬱という漢字のものすごさ(P8)/どんなときも生きていかねばならぬ喪服の元気なふくらはぎ(P18)/想像ができない男のからだの大変さ 考えてみて土星味のキャンディー(P35)/無害そうに見えるけど実はね、人んちの犬と勝手に散歩(P108)/自分のことスイートポテトと思うときもあるし汚水と思うときもあるし(P109)/貴殿てなに?それほめことば?あたしが殿ってこと?ウケる、ありがと(P113)2023/06/25
しーやん
4
読んで良かった。字余り字足らずがほとんどで、句またがり句割れオンパレードの自由律。内容は鋭く女性ならではの苦悩や婚姻制度への反発と読めるものが多く、一首一首立ち止まって何度も反芻しながら読んだ。連作「おんなへん」が特に好き。言葉のひとつひとつに、深いところがえぐられる。タイトルにもなった一首、泣く。2024/03/17
石ころ
2
女であることと、それに対してのいろんな痛みへ、赤裸々というか開けっぴろげというか、思っていることぶちまけてやった感2024/04/17
かな
1
からあげを揚げるような手軽さで子供が欲しいと言わないで できるなら生理の皆勤賞めざすそのとき拍手してほしいあなた 独身のからだでどこまで行けるだろうずっと遠洋の漁船の灯り 入院する君の分の朝顔を育てるいろんなことが遅い さよならは突然にして降ってくるたらいみたいに上で待ってる2024/03/29
おひだい
0
「独身のからだでどこまで行けるだろうずっと遠洋の漁船の灯り」「レースカーテン陰毛が透ける見せるものではないもののうつくしさ」「クズはクズでも俺は星屑呼吸するたびにきらきら毛穴のすべて」「心療内科に通うぼくたちやわらかな心の皮膚を一枚はがす」「犬じゃなくてよかったあなたと同じ種でよかった透明なしっぽが揺れる」2024/12/28