内容説明
『時間と自由』『物質と記憶』『創造的進化』『道徳と宗教の二源泉』哲学者アンリ・ベルクソンの主著4冊を読み解く白熱の徹底討議。20世紀の生の思考がいままさに炸裂する。未来への可能性に満ちたまったく新しいベルクソン入門。最前線が、ここにある。
目次
序章 ベルクソンに出会う
第1章 『時間と自由』
第2章 『物質と記憶』
第3章 『創造的進化』
第4章 『道徳と宗教の二源泉』
第5章 これからのベルクソンをめぐって
付録 ブックガイド
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bartleby
15
2022年ベルクソン研究書出版ラッシュを総括した対談・鼎談本。ベルクソンは、こちらが呆気にとられるほど、不意に変なことを言う人だ(だから読みつづけてしまう)と感じていたが本書でもそんな話が出ていた。「神秘主義」と「機械」を結びつけて論じるところなど非常に刺激的。にもかかわらず彼は極力科学的知見を重視していて、それを踏み台に形而上学にむかって跳躍する瞬間がスリリングだ。唯一、藤田氏の『ベルクソン 反時代的哲学』だけ未読だったが(何せ高い)、あまりに面白そうなので買ってしまった。2023/04/27
ゆきだるま
3
ベルクソンを、時間とか生命とか神秘主義とか、いろんな角度から論じてて、理論の全部はわからないながらも壮大で突拍子もなくて感覚としてすごくおもしろくて、それぞれの著作を全部読みたくなった。ドゥルーズとかも読み返さねば。2023/05/07
雪駄
2
対談形式のベルクソン入門と書いてあったので理解できるかと思ったけど正直全然わからんかった…。次は「世界は時間でできている」や「なぜ私は一続きの私であるのか」を読みたい!2024/07/09
arisa
1
ベルクソンが全くわからず、ウォーミングアップになるかなと思って読んだ。興味を惹かれたのは、「時間階層」についてと、有機的器官でありつつ外に開かれている、「(非)−有機的」としての「手」の再認識についてである。手は、周りの状況を受け取るだけでなく、働きかけ、変化させることができる。その意味で、生体と外界とを直に結びつける粘膜的な器官なのかもしれない。手は「掘り下げ」「切り開く」のであって、足は「踏み止まり」「押し進める」ものだとすれば、手は空間的?足は時間的?手足そろって、人間のうちに時空が完成する?2023/07/01
さえもん
0
フランス語ができない自分にとって、この人達の読みは本当に助かる。ベルクソンの各著作の読みが深くなると思う。あとは、この人達の普段の生活や実体験のうちに哲学がどう生きてくるかという話も聞いてみたい。2024/06/06