出版社内容情報
加藤治郎[カトウジロウ]
著・文・その他
目次
ステージ
雨脚
冬の窓
五七番街
令和二年の旅
海辺のローラーコースター
花
四六八
ドクター龍に
ロープ
雪の歩道
令和三年の朝
海原
そして
遠いひかり
花冷えの公園
あの日の出来事
はしっこ
クロック
令和四年の宴
海岸線
雪の日のうた
著者等紹介
加藤治郎[カトウジロウ]
1959(昭和34)年、愛知県名古屋市生まれ。2013年『しんきろう』にて第3回中日短歌大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だいだい(橙)
17
初めて読む歌人の歌集だけど、期待より良かった。口語で、簡単な言葉で作られているから、意味不明な言葉がない。なのに、これは何を言いたいんだろう?と少しだけ考えさせてくれる。その少しだけ考える、の数秒間に、読み手と詠み手の間の会話というか、やりとりみたいなものが生まれるような気がする。全く何にも考えてないようでいて、すごく考えているような、単純でいて奥が深いような、不思議で爽やかな味わいだった。2022/10/29
おはぎ
7
途中、破調の歌が多いパートがあり若干戸惑いもしたが、波長の中にも音の調べがあり比較的読みやすい気がした。タイトル『海辺のローラーコースター』が、そうなるに至った経緯を知った今でも言葉として詩的で魅力にあふれ、よい。「消しゴムでうすい文字消す手帳には予定未満のレモンいくつか」「冷蔵庫に名水ボトル二本ある天国行きの急行列車」2023/03/10
clintwestwood
0
破調が多い。同じくニューウェーブの穂村さんより前衛的。シュールで言語遊戯的だが、淡い抒情性を感じて好き。擬音、擬態語が多用されているが、どれも心地よい脱力感がある。そろろん、とか、ふうひょう、とか。2024/09/03
蟹座
0
頭部にはずいぶん穴があることのどうかしている眠れない夜 2024/05/06