内容説明
いつの時代も戦争で被害に遭わない若者はいない。戦地に送られ生死の境をさまよったあげく、除隊後も不安定な精神状態から逃れられないのだ。残され、ただ待ち続けた女性たちも例外ではない。南北分断と朝鮮戦争をめぐる若者群像。
著者等紹介
黄順元[ファンスノン]
1915年、平壌近郊で生まれ、15歳ごろから詩などを発表し始める。1934年、日本に留学し1939年、早稲田大学英文科を卒業して帰国。1946年、南朝鮮に越南し、ソウルで国語教師。その後、短編100余篇と長編7篇を発表した。中でも短編「鶴」(1953年)は韓国の高校国語の教科書に、「にわか雨」(1953年)は中学の国語教科書にそれぞれ掲載されている。1957年、芸術院会員、慶煕大学校文理大学教授(~80年)。1983年、大韓民国文学賞本賞を受賞。2000年、死去。(金冠文化勲章を追贈)
白川豊[シラカワユタカ]
1950年、香川県生まれ。1975年、東京大学文学部卒業。1979年、韓国に留学し、東国大学校大学院国語国文学科博士課程修了。九州大学文学部助手(朝鮮史学研究室)などを経て、1994年、九州産業大学国際文化学部教授(朝鮮近現代文学などを担当)、2020年、同大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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