目次
スナックはまゆう
エグザイルによろしく
Xの値を求めていた頃
海物語
ヤニとマカロン
国民年金
夜
バズらない夏
有休で泥だんご
捕食者
グッドなピープル
たのしい地球最後の日
新堀ギターをさがしてごらん
著者等紹介
上坂あゆ美[ウエサカアユミ]
1991年8月2日、静岡県生まれ。2017年から短歌をつくり始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
97
書肆侃侃房出版の現代短歌。生活の中でストレートな感情をそのまま詠んだ短歌が多い。両親の離婚について詠んだ「Xの値を求めていた頃」、生きることについて詠んだ「たのしい地球最後の日」、身の回りの生活についての短歌「国民年金」が印象に残る。著者は美術大学で色々な制作を試みたが、行き着いたのは短歌だった。「ノルマは課さない」「つくりたいときにしかつくらない」「無理しない」ことを、短歌をはじめてすぐに決めたらしい。2022/04/14
なゆ
90
タイトルに強烈にひっぱられて。なんだ短歌か…と一瞬思うが、最初の句も強烈で結局読みたくなってしまった。それが『ばあちゃんの骨のつまみ方燃やし方 You Tuberに教えてもらう』なんか短歌が身近に迫ってくる。なんと書肆侃侃房が、新鋭短歌シリーズとして出してるらしい。ずっと読んでくと、いろいろ複雑らしい筆者のこれまでが冷めた感じで表れてて、意外に小説でも読んでる気分。今を切り取る短歌って面白いやん。好きな歌は「眠れない夜には辞書を嗅ぎな、 ほら だいじょばないけどだいじょうぶだよ」その日の気分で変わるけど。2022/09/12
☆よいこ
84
短歌集。女の生き様を力強く詠む「フッ素加工剥げたフライパンこそげつつなるべく家族でいようとしてた」亡くなった祖母の骨の拾い方をYouTubeで調べる世代。母と姉のタトゥー、父は離婚してフィリピン移住後亡くなる「言わなければよかったことが多すぎてシャンプーノズルかすかすと押す」女は上京し、フリルの戦闘服に身を包む「ドレミファソラシドだけの世界 半音が足りない人や多すぎる人」グッドなピープルは「バトロワに世界がなっても誰ひとり殺すことなく花になる人」▽つくりたいときにしかつくらない短歌は少数精鋭。正直格好いい2024/01/08
キク
67
短歌集。タイトルから年配なのかと思ったら33歳だった。ますますイカしている。【沼津という街でxの値を求めていた頃会っていればな】【富士山が見えるのが北と言う教師 見える範囲に閉じ込められて】【ブックオフではどんな本でも100円です 家族を好きでも好きじゃなくても】【下半身から血が出る日にもおにぎりを握り続ける母という人】【戻る?って関西弁で言うからさ踊る?って聞こえたんだ 踊ろ!】【大体はタンパク質と水なのにどうしても君が好きなんだろう】【桜舞う森でピースで立ったまま散るな笑うな 最終回かよ】イカしている2024/02/11
けんとまん1007
56
何だろう・・既視感があるようで、表現されているものが、自分の五感とは微妙に違うものがある。もちろん、そうそうそうなんだよね~という句もかなりある。だからこそいいのかな。100人100様の感性。日々の暮らしの風景の見方が少し変わるかもしれない。2025/02/12
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