感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
jun_dm
5
/天国の待合室だ 真夏日のコインランドリーは誰も居なくて/まなざしはいつも静かでまばたきは水平線への拍手のようで/文字はまだ多分、足跡 コピー機の光が雪原を走ってく/比喩というとてもしずかに飛ぶ鳥をうつして僕ら、みずうみでした/2024/04/01
有機物ちゃん
4
私は『夏』というテーマが大好きなのだが、この歌集、10代の夏の疾走感や明るさ、そしてあの夏の君が詰まっている。好き。『いっせいに飛び立った鳥 あの夏の君が走っていったんだろう』『教わってないのに僕らは空を見て答えのように泣いたりする』2022/11/26
め
2
「目を閉じた人から順に夏になる光の中で君に出会った」 「完璧な死体と夏が誤解するほど僕たちは抱き合っていた」 「いっせいに飛び立った鳥 あの夏の君が走っていったんだろう」 「教わってないのに僕らは空を見て答えのように泣いたりもする」 「耳たぶが波打ち際のよう 君の打ち明け話が夜に触れたら」2022/10/13
おし・まい美
1
もし俺が宇宙人でも取り敢えずいい人止まりで終わるだろうな この一首のときめき!
はるな
1
「目を閉じる度に光が死ぬことや目を開ける度闇が死ぬこと」。このお歌、『短歌ください』で初めて読んだ時からずっと好き。いままでも、きっとこれからも、わたしを支えてくれるお歌。そのほかにも「教わってないのに僕らは空を見て答えのように泣いたりもする」「『泣きながら寝たことはある?』全員が優しい人になれたらいいな」など、苦しいときに思い出したいお歌が多かったです。2022/01/22