内容説明
なぜ言語設計者はこの文法を作ったのか。言語に共通の知識を身に付ける。
目次
言語を深く効率的に学ぶには
プログラミング言語を俯瞰する
文法の誕生
処理の流れのコントロール
関数
エラー処理
名前とスコープ
型
コンテナと文字列
並行処理
オブジェクトとクラス
形象によるコードの再利用
著者等紹介
西尾泰和[ニシオヒロカズ]
24歳で博士(理学)を取得。2007年よりサイボウズ・ラボにて研究に従事。「セキュリティ&プログラミングキャンプ2011」にてプログラミング言語クラスのクラス長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
69
なんでgotoではなく、forやwhileといった構造がプログラミングに持ち込まれたのかとか、if文がなかった時代のプログラミングはどんな感じだったかなど、めちゃくちゃ基本的なところから立ち返り、様々なプログラミング言語の系譜や歴史を比較しながら、イマドキのプログラミング言語に何が取り込まれ、何が捨てられたのかを明らかにしていく。言語横断的な大局観をつける上でとても役に立つ名著。2014/10/08
えちぜんや よーた
59
「写経」に没頭しすぎると、デメリットもあるように思います。・タイピングに集中するあまりコード全体の流れを読まなくなる・「決まり文句」や「お約束」を当たり前のことと受け止め疑問をもたなくなる。このデメリットを放置しておくと、せっかく何かの言語を習得してもトレンドの早いプログラミングの業界では、そのスキルはすぐに使い物にならなくなるそうです。本書では、プログラミング言語がもつ諸概念が、「なぜ」存在するのかを解説します。2013/05/27
vinlandmbit
42
久々に再読。プログラミングのコアの部分の復習にを助けてくれます。2020/08/29
masabi
10
【概要】プログラミング言語の機能を歴史的経緯と言語同士の比較によって解説する。【感想】制御文、関数、クラスなど現在多くの言語に実装されている機能が生まれた背景、長所と短所などを知ることができてよかった。ある課題に対して仕様で解決したり実装で解決したりと、言語により対応は様々だ。また、出版時では解決されていないものもある。2023/03/18
ポコポッコ
7
本書はプログラミング言語について「比較から学ぶ」ことと「歴史から学ぶ」ことにページが割かれている。作りながら学ぶ系の書籍が多い中、歴史と比較からプログラミングの根幹を学べる。既知の内容が多かったものの私の好みにバッチリあった素晴らしい書籍だった。内容的に若かりし頃に読みたかったなと思う。(私の若い頃に本書はまだ無いが・・・)「文法」「構造化」「関数」「例外」「スコープ」「型」「コンテナ」「並行処理」「オブジェクト指向」「継承」について歴史と言語比較を軸に書かれており、総合的な知識を習得できる。2019/06/13