現代歌人シリーズ
歌集 雨(ふ)る

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  • サイズ B6判/ページ数 173p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784863852181
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0092

目次

1(鈴;鏡;燕子花図屏風 ほか)
2(杏子;掌;キッチン ほか)
3(陽;毛氈苔;鱗 ほか)

著者等紹介

渡辺松男[ワタナベマツオ]
1955年5月、群馬県伊勢崎市生まれ。前橋高校を経て東京大学文学部卒。句集に『隕石』。現代歌人協会賞、ながらみ現代短歌賞、寺山修司短歌賞、迢空賞を受賞。「歌林の会」会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ヴェネツィア

265
タイトルの『雨る』の訓は「ふる」。「あとがき」によれば、「旧る」、「狂る」、「震る」など多義的な意味が込められているようだ。渡辺松男はすでに何冊もの歌集を上梓しているばかりか、現代歌人協会賞、寺山修司短歌賞ほかを受賞している。この歌集でも練達ぶりと余裕ある詠みぶりがうかがえる。「看病にうとうととせまるまなうらにクヂラうちあげられて眼がない」ー妻の看病を詠ったものと思われるが、この後にその妻を喪った一連の歌群が見られる。「さんさんと目つぶるるほど陽はあれどことしの桜のなかに君ゐず」。この歌も調べの整った⇒2024/06/09

はち

6
再読。ひらがなを多用し、旧かな遣いになるとまず歌の意味を取るのに苦労する。そして解釈しようとするとはたと立ち止まる。現実的に解釈しようとすると非常に難しい。ただ、無理して現実として取らなくても良いのかな。もちろん妻の死やALSになった自らのテーマがあるのだけれど。2016/09/18

はち

6
この人の歌は、惹かれるけどとにかく読みにくい。世界の見え方があまりにも私と違う。結社誌に発表した作品を再構成した歌集、とのこと。妻の死、自らの病など、決して幸福な歌が並ぶわけではないが、認識の違いなのだろうか、とにかく惹かれる。どこがよいかと言われると説明にはたと困ってしまう。2016/05/17

すずき

4
どうも合わない作者のようだ。同じモチーフの繰り返しと頭を鷲掴みにされて揺らされるような体感がどうも苦手2017/04/16

yumicomachi

2
2016年3月刊。著者の歌集を初めて読んだが、世界の把握の仕方と表現の独特さに圧倒され、目眩がするような一冊だった。妻の死や自身の病気(歌に「えーえるえす」とある。ALSであろう)のことなども自己憐憫に陥らず文学表現として詠まれている。〈あかるいところ選びて雨のふるがみゆ やさしさつてほんのすこしの加減〉〈まんじゆ沙華力をあげて咲きにけりたつたいつかい死なば亡きひと〉〈噴水のかならず落下する音のもうやめよ君は死んだのだから〉〈五月はおもふ自分が窓でありし日の風通らせてゐしここちよさ〉帯文は村田喜代子。2019/04/08

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