内容説明
地震のない韓国には、70年、80年、100年経った日本の建物が現存しています。歴史を超えて遺された建物からは、通りすぎていった足音やそこで暮らした人々の息遣いさえ聞こえてくるかのよう。本書は、著者が韓国各地を旅し、路地を歩いてみつけた日本の建物探訪記。ページをめくれば、モダンで瀟洒で、ときに古色蒼然たる日本の面影がたどれます。
目次
1章 ソウル特別市・中区
2章 ソウル特別市・鍾路区
3章 ソウル特別市(その他)・京畿道ほか
4章 仁川広域市
5章 大田・忠清南北道/江原道
6章 大邱・慶尚北道
7章 釜山広域市
8章 慶尚南道
9章 金羅北道
10章 全羅南道
著者等紹介
やまだトシヒデ[ヤマダトシヒデ]
本名:山田俊英。1962年7月20日東京都新宿区出身。関東学院大学経済学部、韓国・延世大学語学堂卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とりもり
2
意外と日本統治時代の建物が残ってるんだというのが第一感。もちろん、朝鮮総督府のように他国の歴史・文化を踏みにじるような建て方をしたものがなくなるのは仕方ないが、それ以外の建物も植民地時代の否定として簡単に取り壊してそうなイメージがあっただけに、とても意外だった。旧ソウル駅や旧朝鮮銀行本店のような有名な建物だけでなく、市井の建築までフォローしているのが素晴らしい。先日ソウルを旅行した際は代表的な建物しか見られなかったが、機会があればもっと様々な建物を見てみたい。★★★★☆2023/05/11
ミネチュ
2
タイトルの通りの本。韓国にある日本の建物の紹介をしています。 私は、古い建物が好きで、韓国でも、ソウルはもちろん、仁川や群山で日本の建物を見たことがります。ですので、この本で紹介されていた建物のいくつかは実際に見に行ったことがあるものでした。 この本はおそらくガイドブックとして使うのが正しいのでしょう。行き方も書かれてあるし。 2018/06/10
コカブ
2
韓国に残る(日本統治時代の)近代建築を扱った本という珍しいテーマだったので、思わず手に取ってしまった。やはり分量を圧倒するのがソウル周辺。雲峴宮にある王族の洋館や、旧金九邸などの洋館もある。また、プサンの臨時首都記念館は日本が作った道知事官舎だ。元々は畳の部屋があったが、後に改造されている。東菜別荘というかつての日本人の別荘は普通の近代和風建築だった。群山では、旧広瀬吉三郎邸や李永春邸(洋館)も紹介されていた。鉄道駅も数多く紹介されているほか、普通の日本家屋が今も利用されている様子も紹介されている。2015/10/20