目次
1(なはん;水;ドライアイス;クランケンハウス;砂鉄の浜 ほか)
2(CEN;楽譜;フォロワー;スイッチ;櫛 ほか)
著者等紹介
大西久美子[オオニシクミコ]
岩手県盛岡市生まれ。2006年香蘭短歌会入会。2014年第六回中城ふみ子賞次席。香蘭短歌会退会。未来短歌会入会。加藤治郎に師事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
70
#大西久美子 #短歌 ふしぎだわ。空に溶け込むこの窓はクリームパンのやうにやはらか ひそやかにPL/1が呼吸する世界は古き言語で動く #返歌 あたりまえ。窓の向こうの家にある粒あんぱんのように甘いさ 偉そうにPL/1がのさばって書き換えたろうObject Cobol2016/05/02
ゆみ
29
岩手とお父さんの歌が胸にきます。 「病床の父に会ふためのつてゐるエレベーターよ わたし、さみしい」 一字空けがものすごく辛い空間だ。 理系の歌は自分には縁がないけれど、でも時々 なるほどって思ったりして。2019/11/10
qoop
7
震災後の故郷・盛岡を舞台に父を看取る前半と、見える景色から沈潜しつつ現代社会を支えるテクノロジーを浮上させる後半。詠まれる世界は真逆のようでいてしっかり結ばれている、その大きな幅と奥行きを備えた著者/人の暮らしが明瞭に伝わってくる。/面会の記録ノートが埋まらないグループホームに九人が住む/ダンプ車の運ぶ瓦礫に金属の混じりてけふの夕日を弾く/生きてゐるひとのものなり病室は 清掃のひとの制服が過ぐ/喪主となるわたしを思つたことなんてなかつた白い葬祭場で/ひそやかにPL/Iが呼吸する世界は古き言語で動く 2020/10/08
yumicomachi
6
〈新しいチョークのやうに立つてゐる分校跡地に残る白樺〉平成24年度NHK短歌大会をテレビで観たとき、題詠「新」で三人の選者から特選にされていたのを鮮明に覚えているこの一首が冒頭歌。1部には、同じように上質の叙情を湛えた歌が多く納められている。〈夕方をひきずるやうに通過する夏の平野に駅が落ちてゐる〉〈しばらくは首を垂らしてゐるだらう大気の薄き午後の火星に〉それと同時に、父親の死をめぐる感情や思索のひだが丁寧に詠われている。2部のやや実験的な作品群は、私にはよくわかなくて残念だった。2015/05/17
あや
3
お父様や岩手を詠んだ歌に好きな歌が多い。理系の方ならではの歌も好きです。2018/03/25
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