新鋭短歌
かたすみさがし

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  • サイズ B6判/ページ数 141p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784863851269
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0092

目次

1(貝殻に話す;春に待つ;手を振っている ほか)
2(告げられる冬;抗う、そして春)
3(異音;土の匂い;おやすみのかたち ほか)

著者等紹介

田中ましろ[タナカマシロ]
1980年生まれ。大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻修了。コピーライター、CMプランナー。2009年、短歌を始める。投稿や、短歌イベントの企画・運営協力を経て、2010年、短歌×写真のフリーペーパー「うたらば」を創刊。短歌を広める活動に力を入れている。2012年、連作『告げられる冬』で短歌研究新人賞候補作に。2013年、「短歌男子」企画・制作。「かばん」所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ポテチ

33
恋愛の歌をよんで女性かと思っていたけど、「一回のオモテの妻の攻撃がもう三時間続いてます」って出てきて、あ、男性なんだって気づいた。不自由さと真面目さが漂う、どこか自由を希求しきれないようなそんな歌。全体的には淡いのに、父の闘病の章は突き刺さるくらい直球。2020/04/24

テトラ

31
優しい情感溢れる歌と、父の闘病について記された重みがある歌、様々な一面を覗かせる歌集。そこはかとなく別れを予感させる歌が多いように思いました。お気に入りを数首書き留め。/理由などなくても待とう空蟬はつよい孤独に耐えうるかたち/六月の現実として降る雨のしずけさ 決意するということ/遠かったでしょう答えのない問いをふたりの真ん中あたりに置いて/幸せになってください僕よりも 僕と笑ったあの日々よりも2017/05/23

kaizen@名古屋de朝活読書会

24
田中ましろ 短歌 待つことは待たせることか海までの坂にだれかの蜜柑は朽ちて 真水ではない湯へ足をさしいれて歪むふたりを諦めていく ぬくい水かきまぜながら蜘蛛の子を追いやるゆるくながい逡巡 春の波としてあなたはゆっくりと深くわたしに押し寄せてくる お湯割りの焼酎ぬるくなるまでを核心以外のことにまみれて 夜ひとつください雨をちりばめてそこにあなたを落としてあそぶ 3階の窓から空に向け飛ばす輪ゴム神様僕はここだよ 返歌 四階の階段上から消しゴムを落とし誰かが拾うのを待と 2016/12/14

二藍

10
田中ましろさんの歌集。QRコードがちりばめられた歌集ってなかなか……というかほかにないのでは。短歌ってそういうものだって分かっているけど、やっぱり三十一文字という短い中に「どきっ」という瞬間が隠れているのに出会うとくらくらする。「祈りだけ置いていきます朝の陽を浴びてしずかに開く仕組みの」「猫のいる平和な町に雨が降る きっとあなたは紅茶を淹れる」「骨の鳴る音を聞かせて僕たちはどうしてもどうしても異なる」2015/06/22

まぁみ

7
とあるネット書店で歌集を購入した際「うたらば」の最新号が同封されていた。バックナンバーが欲しくなり抜粋して注文。同時に発行者の歌集(本書)を購入。読み進むと現れるQRコード。?と少し怖くて少し邪魔で。東さんの解説を読んで何故かホッとした(笑)。ネットの世界との橋渡しかあ、斬新!とは言え本書は刊行からこの秋で10年が経つのだが(苦笑)。今は好きな歌人が増えた幸せを田中さんの短歌と共に噛み締めたい。2023/04/06

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