内容説明
もしもあなたが仮設住宅に暮らすとしたら、いったいどんな選択肢があるのだろう?阪神淡路大震災の教訓も活かされず、東日本大震災の仮設住宅は旧態依然としていた。その現状を変えたいと建築家たちが考えた住み心地のいい仮設住宅16プラン。それは自力型仮設住宅や復興住宅にもすぐに使える無償の設計プランたちだ。…この先に、明るい未来があることを信じて。
目次
第1章 不自由な世界(暴動を起こさなかった日本人;悪い予感;制度の壁;現実の壁;現地の声;日本人って何?;再生のシナリオ;地元産仮設住宅)
第2章 豊かな選択肢(敷地対応型;造り方にこだわる;ユニットシステムを考える;コミュニティーに暮らす;復興住宅タイプ;建築家からのメッセージ)
第3章 未来のシナリオ、未来の子どもたち(世界は新しい価値創造を求めている;ワークショップが未来を変える;ピープルズプロセス;新しい住宅を創造する;「つよく美しい日本のふるさと」を守る;仮設住宅建築システム;「小さな家」の商品化;森と家と町と子どもたちの未来をつなぐ;「こどもはうす」)
著者等紹介
桑原あきら[クワハラアキラ]
株式会社プロトハウス事務局代表(家づくり研究家)。2000年プロトハウス事務局設立。2004年グッドデザイン賞受賞。2005年~2009年九州大学ユーザーサイエンス機構アドバイザー。2009年~インクルーシブデザイン研究所アドバイザー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かもめ通信
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祝! #書肆侃侃房15周年 記念読書会参加読書。災害救助法第23条では仮設住宅は「収容施設」の1つだと定義づけられている。2年間に限って被災者を“収容”するというが、 実際には5年、10年という長期滞在になることも。にもかかわらず、そこはあくまで「住まい」ではなく「収容施設」なのだ。そんな悲惨な仮設住宅での生活を憂い、建設のスペシャリストたちが創った「マザープロジェクト」。本書では、長期化する避難生活で入居者たちが少しでも快適な生活ができるようにと、プロが作った16のプランを紹介している。2017/04/21