内容説明
戦争のもたらす現実を見よ!70年前、米軍の空襲で焼け野原となった街々には、戦災で家や両親をなくした孤児たちが浮浪児となって、さまよっていました。敗戦後、国によって放置された子どもたちは、その後も命がけで差別や貧困と闘いましたが、その記録は乏しい現状です。将来、戦争することなどないよう願って、本書を出版します。
目次
第1章 手塚治虫の戦争と空襲(手塚治虫の学生時代;軍国少年・手塚治(本名)
原水爆に反対するマンガを描き始める ほか)
第2章 大阪における敗戦後の浮浪児・孤児と全国孤児調査(大阪における市民生活の状態;厚生省と大阪市の統計による浮浪児・孤児の数の推移―人数の男女差の“アポリア”;大阪でなぜ浮浪児・孤児が生じたのか ほか)
第3章 手塚治虫と戦災孤児たち(戦災浮浪児を描くまで;1950年代に戦災浮浪児をどう描いたか;1960年代に戦災孤児をどう描いたか ほか)
著者等紹介
菅富士夫[スガフジオ]
1948年大阪市に生まれる。1971年大阪市立大学文学部卒業。1974~2009年摂津市役所勤務。2010~2013年空襲体験の聞き取り調査の記録を大阪国際平和センターに寄贈。歴史研究会、十五年戦争研究会、日本戦没学生記念会、大阪民衆史研究会の各会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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