感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
槙
11
ヒッタイトの研究史、歴史、社会、法律、文学、芸術、神話などがよくぞここまでというほど網羅されたまさに扉となるような入門書。 聖書にヒッタイトの法律や神話、文学の影響が残っていて、研究も進んできていることは本書で知ったが、 バビロニアの洪水伝説以外にもオリエントの各民から良いところはとりこんで、しれっと自分たちこそが神に選ばれし民と名乗るイスラエル人やばいなという感想と、失われた帝国の痕跡が他民族の聖書に微かに残ったということに興奮も覚えた。 つきなみだけど「天は赤い河のほとり」を読み返したくなった。2022/06/04
belier
2
メソポタミアでもそうだが、19世紀以降に読み解かれた粘土板だけでヒッタイトの歴史や文化がここまでわかるものかと感心する。他ではほとんど見ない固有名詞が続出して読み進めるのは大変だった。著者は、ヒッタイトの宗教や文学がヘブライの聖書に与えた影響を重視し、多くの類似例をあげている。ヒッタイト文化もメソポタミアはもちろん、フリ人からの影響を受けていたという。またギリシア神話への影響も述べている。あと、もちろん古代のこととて大変な強権国家だが、弱い立場にある者にも公平で平等な正義をもたらすように命じていたらしい。2023/08/15
takao
2
ふむ2021/12/14
四號
1
タイトル通りの本。だが密度がおかしい。この厚みで通史やって信仰やって法律やって聖書への影響も記して註釈訳注つけてってあたりでおかしい。いい意味で。 ヒッタイトに興味が出て来て四歩めくらいに読むといいんじゃなかろうか。初手よりは数歩めぐらいで。2024/11/20
ヨシツネ
1
太陽女神が最高神として嵐の神と同格というのはやはり面白いし勝利の神でもあるし2021/08/17