出版社内容情報
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内容説明
空海は、密教という新しい仏教を日本にもたらしたパイオニアです。その密教は、インドで興った仏教の歴史の中でも後期に現れてきた教えであり、当時の最先端の思想でした。本書では、その密教に触れた空海がいったいどのような思想を論じたのかについて、特に“生”と“死”に関する問題に焦点をあてて考えてみたいと思います。本書は、その弘法大師の著作を通して、弘法大師がいったいどのような思想を論じていたのか、現時点での筆者の理解をまとめたものです。その意味では、本書が取り扱っているのは、信仰の対象としての「弘法大師」ではなく、思想家としての「空海」と言えるかもしれません。
目次
序章 空海の“問い”
第1章 凡夫の生死
第2章 仏陀の出現
第3章 この身のままで仏陀と成る
第4章 生死の意味
終章 空海の“答え”
著者等紹介
土居夏樹[ドイナツキ]
1974年高知県生まれ。1997年高野山大学文学部密教学科卒業。2004年高野山大学大学院文学研究科密教学専攻博士後期課程修了。博士(密教学)。現在、高野山大学文学部准教授。専門分野は空海思想および真言密教の教学研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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