内容説明
本書は、国内外の学術研究の成果に基づきながら、平易な言葉でわかりやすく災害にかかわる心理と行動を説明。前半の第1章と第2章では、備蓄行動や避難行動などを取り上げながら、「災害発生前後の心理と行動傾向」を説明。後半の第3章から第6章では、過去の災害事例と先行研究の結果を踏まえながら、パニックや略奪などの「災害発生後に発生すると思われている行動」の実態について説明。
目次
1 災害発生前後の心理と行動傾向(災害発生前の心理と行動傾向;災害発生後の心理と行動傾向)
2 災害発生後に発生すると思われている行動(災害発生時のパニック;災害発生後の犯罪;災害支援;災害神話)
著者等紹介
野上達也[ノガミタツヤ]
一般財団法人日本防火・危機管理促進協会主任研究員。明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科兼任講師。筑波大学大学院人間総合科学研究科博士後期課程修了、博士(心理学)。専門は社会心理学、研究テーマは匿名状況やインターネット上、災害発生前後の行動傾向など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
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災害発生前後の心理と行動傾向 災害発生前の心理と行動傾向:一生で悪い出来事に遭ってしまう確率 家具の固定率 災害対策の必要性 災害情報の伝達 災害発生後の心理と行動傾向:避難するために必要な行動 逃げ遅れの原因 避難を促す要因 買いだめ行動 買いだめの森林 災害発生後に発生すると思われている行動 災害発生時のパニック:緊急時に人間が見せる行動傾向 パニックと群集事故 発生原因 パニック発生の条件 人間が見せる正常な反応 災害発生後の犯罪:略奪行為 震災地の犯罪件数 災害支援 災害神話:人や社会への影響2021/04/25
りんこ
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群衆のリスクや災害時の誘導など、大変参考になった。 パニックが起こるよりも群集事故の方が格段に起こる確率が高く、災害が犯罪を誘発するというより、災害のあったエリアの防犯対策が手薄になることで他所から犯罪者がくるから犯罪発生率が上がるという印象。面白かった。2023/04/23
卓ちゃん
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災害が起きると人はパニックになり、略奪が横行すると、これまで信じて疑わなかったが、これらが否定される。災害発生時に人がどのような心理でどのような行動をとるかが明らかにされる。災害が起きたら、また、災害情報が流れると、人はまず、その真偽を確かめる。そして、家族の居場所や安否確認をする。その後、避難するにあたっても、その準備をする。これらを終えないことには、普通の人は避難を始めない。災害が起きても人は決してパニックにはならない。また、略奪は、よそ者がやって来てするのであって、被災地の被災者がすることではない。2021/05/24
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