内容説明
主家滅亡の危機!!「義」に生きた武将石田治部少輔三成は、家康を打倒するため立ちあがった。成功するかにみえた緻密周到な作戦は、なぜ、破綻したのか―。
目次
序章 石田三成の顔
第1章 抹殺された城館
第2章 素顔の石田三成
第3章 三成と家康
第4章 関ヶ原合戦前夜
第5章 関ヶ原合戦
終章 三成への誇りを守り通した石田村
著者等紹介
三池純正[ミイケヨシマサ]
1951年福岡県に生まれる。歴史研究家。日本作家クラブ会員。工学院大学工学部卒業。戦国期の歴史の現場を精力的に踏査。現場からの視点で歴史の定説を見直す作業をすすめている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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風花
11
勝者によって歴史は書き換えられる。とは、どの時代どこの国にもある事実だけれど、家康さんそこまでなさっていましたか!という驚きがいっぱいでした。もちろん作者さんの推測の域を出ない部分もあるけれど、それでも『鳴かぬなら 鳴くまで待とう 不如帰』なんて嘘じゃん。あの手この手で無理くり鳴かせてたよー(笑)という印象。その後の石田村の方々の石田家への思いや行動を読めば、石田三成という武将の実像が自ずと理解できて、胸にこみ上げるものがありました。これからもっと研究が進み、三成の真の姿が広く知られたらいいなと思います。2016/10/06
ryo
9
三成は、歴史小説を読むようになって好きになった人物。それまで悪人説をなんとなく信じていた。歴史小説を読んでいるうちに、例え悪く書かれた小説を読んでも本当は違うだろうなと思っていたけど、この本を読んでますます好きになった。三成と寄り添った人々も皆いい人~!石田町の人々に、そんな困難があったとは。最近はミツナリストと呼ばれる人もいるようで、これからもっと三成の良さが広まれば良いな。2016/10/30
舞弥さん
4
石田三成が好きな人はもちろん、悪人としてのイメージが拭えない方にこそ読んでほしい一冊。石田三成が好きになる本です。写真や図もあるのでわかりやすいと思いました。筆者の本は他にも「敗者から見た関ヶ原合戦」を読んでおりその時も感じたのですが、筆者自身が実際に関ヶ原の合戦があった場所や石田町出向いたり、現地の人に話を聞いたりと筆者の三成への愛を感じます。ただ、関ヶ原部分が2冊を比べるとほぼ同じ文章になってたりします。終章の三成への誇りを守り通した石田村はとても感動しました。2015/08/18
しおん
4
のぼうの城を読んだ父が図書館で借りてきたのを拝借。これはいい三成本!かねてから三成好きだったけれどもっと好きになりました!関ヶ原で家康がギリギリだった件や三成の周到な準備は初耳。そして石田村の人々の権力に屈しながらも貫き通した三成への愛にうるっときました。こないだ佐和山城跡に登りましたがホントになにもなく獣道だし、猿出るし…そのくらい徹底的に破壊されたんだなぁと体感しました。三成の真実がもっと明るみに出てほしいと思った一冊です。アンチ徳川!(笑)2012/11/21
スー
3
のぼうの城の石田三成が好きなのでこの本を読んで良かった。三成は当初から関ヶ原を決戦の地にしようと考えていて松尾山に毛利輝元を入れるつもりで本格的な城を築いていたが小早川秀秋が奪ってしまう。ドイツ帝国のメッケルが合戦図を見て西軍の勝ちだと判断したが家康を包囲するように南宮山の毛利や栗原山の長宗我部が陣を張ったが戦場を直接見る事が出来ずに合図の狼煙も見えるか怪しいので最初から参戦する気がなかった‼三成は忍城で戦下手と言われたが一緒に戦った武将が関ヶ原で味方になった。三成はかなり人望が有ったのだろう。2015/10/04