出版社内容情報
二条城事務所に25年にわたり勤務し、二条城庭園の維持管理業務に関わってきた著者・内田 仁氏が、二条城庭園の歴史について包括的にまとめ、解説した1冊。
内田氏が二条城に赴任した1987年当時、二条城の庭園解説書のほとんどは、作庭された時期を中心にしたものが多く、“二の丸庭園、本丸庭園、清流園の三つの庭園の成立過程から現在に至るまでの通史を同時にまとめたものはなかったという。そこで、10年以上にわたり内田氏は文献資料をあたるだけでなく、入念な聞き取り調査を行い、3庭園の通史をまとめた論文を2006年に発表した。それから20年、さらなる調査研究を含めた著作が本書となる。豊富な資料、さらにはリアルな聞き取り調査から、三つの庭園=二条城庭園の現在の輪郭をはっきりとさせる。折しも、2025年は清流園の造成から60年にあたる。
目次
1章 四つの二条城
2章 探訪・二条城庭園の魅力
3章 後水尾天皇行幸時の二条城二の丸庭園の植栽について
4章 本丸庭園の作庭記録
5章 清流園の作庭記録
6章 加茂七石石庭と菊洲垣
7章 補足説明
8章 幕末以降の二条城
9章 昔話
10章 蘇鉄
11章 マツの剪定方法
12章 道具調査
13章 桜品種同定調査
14章 石造品調査
15章 庭園遺構
著者等紹介
内田仁[ウチダシノブ]
1961年4月神奈川県横浜市生まれ。1984年3月東京農業大学農学部造園学科卒業。1984年4月綜合庭園研究室入社。1987年3月同社退社。1987年4月~2012年3月まで、京都市文化観光局(現 文化市民局)元離宮二条城事務所配属。2013年4月~2019年3月まで、建設局緑政課(現 みどり政策推進室)配属。2020年3月に京都市役所退職。2020年4月より現在まで、京都市の外郭団体で市内の史跡管理に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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