出版社内容情報
生物発光には無限の可能性が秘められています。その生物発光研究の歴史を含めて、生物学的な多様性や面白さ、発光する原理や仕組みをわかりやすく紹介します。ホタルや発光クラゲ、ウミホタル、発光キノコなどの生物発光システムの応用展開についても詳しく解説します。
内容説明
世界を変える生物発光の秘密に迫る!生物発光には無限の可能性が秘められています。その生物発光研究の歴史、生物学的な多様性の面白さ、発光する原理や生物発光システムの応用展開について詳しく解説します。
目次
1 世界は生物発光を求めている(なぜ、生物発光が世界を変えるのか?;動き出した生物発光の新活用 ほか)
2 ホタルの光が変える世界(ホタルは発光甲虫の1つ;ホタルの発光の分子メカニズム ほか)
3 世界でもっとも多様なクラゲの光(セレンテラジンを触媒する酵素はたくさん;多種多様なルシフェラーゼが細胞情報を可視化 ほか)
4 日本生まれのウミホタルの光(海洋発光生物としてのウミホタル;ウミホタル研究の事始めは日本? ほか)
5 その他の生物発光にも大きな可能性(発光バクテリアの応用展開;発光キノコが起こす植物革命 ほか)
著者等紹介
近江谷克裕[オオミヤヨシヒロ]
国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)生命工学領域首席研究員、タイVISTEC大学院大学招聘教授、ブカレスト大学・大阪工業大学・鳥取大学客員教授。1990年医学博士号取得後、(財)大阪バイオサイエンス、科学技術振興機構、静岡大学、北海道大学、産業技術総合研究所などを経て2020年より現職。専門は生化学、光生物学、細胞工学。大阪バイオサイエンス研究所時代に生物発光研究の第一人者であるFrederick辻、下村脩、W Hastingsらに会い、生物発光の世界に
西原諒[ニシハラリョウ]
国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)生命工学領域主任研究員、科学技術振興機構(JST)さきがけ研究者。2017年工学博士取得後、日本学術振興会特別研究員PD、スタンフォード大学客員研究員、旭化成株式会社、産業技術総合研究所などを経て2023年より現職。専門は分析化学、生化学、有機化学。慶應義塾大学学部生時代に、近江谷克裕、今井一洋著「バイオ・ケミルミネスセンスハンドブック」(2006年、丸善出版)を読んで生物発光研究を志す。発光基質ルシフェリンを研究対象に、基礎、応用研究を促進する。最近は新型コロナウィルスのスパイクタンパク質がウミホタルのルシフェリンを発光させる現象を発見、この現象を利用したウィルス検知の新手法を提唱した。今後は、未知なる生物発光現象の謎解きに挑戦する予定だ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。