内容説明
明治初期、大工の今井源兵衛によって建てられた「星岡茶寮」は近代数寄屋建築の先駆けとして評価されている。臨江閣茶室も同時期に今井によって建築されている。これまでほとんど研究されてこなかった今井に光を当て、臨江閣茶室と人物像に迫る。
目次
第1章 臨江閣と茶室建築発案者である楫取素彦について(臨江閣の概要;茶室建築発案者である楫取素彦;楫取素彦と「茶」でつながりのあった建物と人物)
第2章 今井源兵衛の調査と彼が建てた建物について(今井源兵衛の調査;内匠寮木子清敬との関係を示す資料;村上光保・砂崎庄次郎・奥八郎兵衝との関係;星岡茶寮を建てる端緒となった「八新」)
第3章 「星岡茶寮」と「臨江閣」の茶室の考察(「星岡茶寮」;臨江閣茶室「畊堂庵」;四畳半茶室の歴史的変遷;「星岡茶寮」と「臨江閣茶室畊堂庵」の同時期の建設について)
第4章 今井源兵衛像(今井源兵衛像が明らかになった瞬間;井坂弥編『請負之栞』)