内容説明
本書は、『武田シンポジウム二〇一九』をもとに、三人の演者に書き下ろして頂いたものです。第1章では、『東北メディカル・メガバンク計画と未来の医療』として、ゲノムコホートと未来型医療を展望します。第2章では、『すばる望遠鏡広視野カメラで挑む宇宙の謎』としてダークマターを通した新しい宇宙像を議論します。第3章では、『AI時代になぜベーシックインカムが必要か?』としてAI技術とベーシックインカムの関係を考えます。第4章は、シンポジウムの最後に行われたパネルディスカッションを抄録し、これら三課題が未来を考える科学の方法としてどう発展していくのかの交絡を展望しました。
目次
第1章 東北メディカル・メガバンク計画と未来の医療(東北メディカル・メガバンク機構の設立;TMMにおけるコホート調査の計画と進捗状況 ほか)
第2章 すばる望遠鏡広視野カメラで挑む宇宙の謎(広視野カメラによる天体観測で何がわかるのか;ダークエネルギーの性質を調べるために宇宙の膨張史を調べる ほか)
第3章 AI時代になぜベーシックインカムが必要か?(ソフトウェアエンジニアから経済学者へ;AIの定義は人によって違う ほか)
第4章 総合討論―次の二〇年をどう考えるか(なぜ次の二〇年なのか;コホートが上手く運営できているのは? ほか)