内容説明
明治初期の教育家であった朴澤三代治は、仙台の地で裁縫教育を主軸とする「松操私塾」(朴沢学園)を創設し、国家的な課題であった近代日本女性の地位向上に寄与した。「実学と創意工夫」を理念に掲げ、「一斉教授法」など画期的で分かりやすい教育に尽力した三代治の想いは現代にまで通じている。三代治没後一二〇年目に贈る近代教育の足跡。
目次
第1章 朴澤八百年の歴史と松操私塾開学までの歩み(三代治の父行澄、「実学」を掲げ壽墨堂を開く;朴澤八百年の歴史;仙台城下、四季彩彩 ほか)
第2章 近代日本の女子教育を牽引、松操学校(校名「松操」命名の思いと開学届け;礼法を重視し、一流の講師を迎える;掛図と雛形を使った一斉教授法、全国を席巻 ほか)
第3章 志を引き継いだ後継者たち(二代・三代治、教授内容の充実と施設整備を推進;全国の学校から積極的に生徒を受け入れる;子息三二と杉谷泰山の娘綾子の出会い ほか)
著者等紹介
伊達宗弘[ダテムネヒロ]
宮城県登米市登米町生まれ。平成14年4月から平成21年3月まで宮城県図書館長。26年3月まで同顧問。仙台大学客員教授、日本文藝家協会会員、日本ペンクラブ会員、歴史時代作家クラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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