内容説明
天と地を結ぶ象徴の「生命の樹」には、豊穣や繁栄など人々の切なる想いが込められている。しかし、人類の歴史を振り返ると戦争の歴史でもあることを知る。平和と戦争が隣り合わせなのは、人間の心に正気と狂気が併存しているからだろう。多様で不可解・不条理な存在の人間、「映画の旅」でその実相を知り、旅先での思いを綴る。
目次
第1章 サハラを巡って(砂の国モーリタニア―シンゲッティの国;『フォート・サガン(サガンの砦)』―植民地支配の前衛 ほか)
第2章 生命の樹(「世界の半分」―イランの古都イスファハン;生命の樹―糸杉とデーツ ほか)
第3章 コーカサスとクルデスタン(コーカサスの山を前に―「血の復讐」の文化;『コーカサスの虜』―コーカサスに消えた愛の物語 ほか)
第4章 混迷の戦場(祈りの絨毯―サッジャーデ;『アフガン』―ソ連のアフガン侵攻 ほか)
第5章 ネコと絨毯(『少女ヘジャル』―国を持ったことのない民族;『路』―アララト山の麓の街で ほか)
著者等紹介
井上勝六[イノウエショウロク]
1941年、山梨県生まれ、クリニックいのうえ院長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
- 見えない敵 講談社文庫