内容説明
災害医療の現場から生まれた知恵と教訓を広く共有し、地域や職域での防災・減災への実践的な足がかりに。災害時に必要とされる医療とは、外傷や急性疾患への対応にとどまらず、慢性疾患の管理、精神的ケア、公衆衛生、さらには地域住民の暮らしの再建をも支える包括的な営みである。そして、それは、「被災地医療は日常診療の延長線上にある」という重要な視点を私たちに再認識させる。
目次
第1部 阪神・淡路大震災から30年、そして、これからの30年を見据えて(阪神・淡路大震災から30年;東日本大震災・原発震災;熊本地震;能登半島地震)
第2部 「大地動乱の時代」と「原発震災」―「過剰文明」の「文明災」を減らそう(石橋克彦)(地震は自然現象で止められないが、震災は私たちの努力で軽減できる;地震現象の基本;1995年兵庫県南部地震とは;六甲変動はなぜ生じているのか;ほぼ列島全域が大地震活動期;日本史上初めて大地動乱と文明が激突する ほか)