内容説明
父親と障害のある二人の子どもと無理心中という極めて悲惨な事件から、その背景や原因を探り、障害児家族の実態調査も踏まえて、格差社会に加えて障害を伴う困難さ、特別なニーズに対する支援とは何か、コミュニティケアの視点から新たな法・制度に関わる提言をする。
目次
第1章 日野町・障害児家族の心中事件―その背景と課題を探る(はじめに―調査団結成に至る経緯と調査活動;事件発見の経過と家族および支援の状況;調査から見えたいくつかの問題と課題)
第2章 事件によせる想い―各界からのエッセイ(障害児の母となって;亡くなられた三人の方への私の誓い;不条理な制度は違憲であることを訴えて;つながりあって希望を;思いをあらたに誰もが安心できる社会保障制度の確立に向けて;すべての障害児学校に、スクール・ソーシャルワーカーを!!;まちの思い;障害者自立支援法撤廃への展望;糸賀一雄氏らが築いた福祉の思想を今どのように発展させるのか;地域で障害児・者の生活を支える仕組みづくりのために)
第3章 格差社会における障害児の子育てとコミュニティケア―障害児家族の生活実態調査(滋賀・二〇〇七年)を通じて(はじめに―実態調査からみた課題;格差社会と障害のある子どもと家族;滋賀の障害児と家族の生活―障害児家族の生活実態調査(滋賀、二〇〇七年)
コミュニティケアの展開へ)
第4章 障害者と家族をめぐる社会情勢と法・制度に関わる提言(障害者と家族をめぐる社会情勢とその課題;今後の障害福祉に対する課題と提言;新たな法・制度を求めて)
著者等紹介
黒田学[クロダマナブ]
滋賀大学教育学部准教授
渡邉武[ワタナベタケシ]
日野・障害児家族心中事件調査団団長、「社会福祉を拡充させる滋賀県民の会」代表、障害者の生活と権利を守る滋賀県連絡協議会副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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