内容説明
超近代的な、ウルトラモダンな社会、シンガポールは、一つの未来社会の姿と言っても良い。しかし、ウルトラモダンな社会の下で、人々がウルトラモダンな生き方を行っているというわけではない。本書では、超近代都市国家シンガポールの社会的諸相を、できる限り多面的に描き、それを通して、日本とは異質な社会の姿を浮き彫りにした。
目次
1 超近代国家シンガポール(グローバル・シンガポール;公共交通優先の社会 ほか)
2 民族・文化・伝統(構築された伝統と民族;ショップハウスのこと ほか)
3 若者・女性・高齢者(シンガポール大学生気質;性の世界 ほか)
4 都市と農村、格差社会(強い国家と人々の公共心;ジョホールバルから見たシンガポール ほか)
5 日本とシンガポール(からゆきさん―日本とシンガポール交流の原点;シンガポールの消せない記憶―アジア太平洋戦争の昭南島 ほか)
著者等紹介
橋本和孝[ハシモトカズタカ]
1951年東京に生まれる。1973年法政大学社会学部卒業。1974年国民生活センター入所。1987年福島大学経済学部助手。1988年福島大学行政社会学部助教授。1999年ベトナム国家人文社会科学センター・日本研究センター客員教授。現在、関東学院大学文学部教授、博士(社会学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kan
24
歯に衣着せぬエッセイ風のシンガポール論で、訪星の良い復習となった。著者はNUSに在籍したことがあり、特に90年代から00年代の日常生活と実体験に根差した考察が興味深い。ホーカーセンターで働く人々の生活の様子や、国家としての消費社会への介入など細部が面白かった。マレーシアとの関係性を読み、訪星中に国境に行けなかったことが悔やまれる。生徒引率で滞在した学校にもマレーシア出身で寮生活をしている生徒がおり、国境の往来を見ておきたかった。2010年の出版のためか時代錯誤な言葉選択、誤植や用語の誤りが多いのが残念。2025/03/30
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