目次
第1部 総論(日中戦争期の「卒業大旅行」;1930年代の東亜同文書院における記述の再生産と大調査旅行;『調査報告書』など東亜同文関係資料の所蔵状況;『中国省別全誌四川巻』の中国語訳)
第2部 各論(1920、30年代における書院生のフルンボイル調査について;書院生が歩いた蒙疆 1937~1942;日本による蒙疆のカトリック工作―伊東重美「大旅行報告書 蒙疆に於けるカトリック宣教師の活動状況」(1939)を手掛かりに
蒙疆地域における教育の展開と目指された成果―大旅行調査報告書の分析から
東亜同文書院生が見た山西省新民会―大旅行調査の教育的意義
日本軍占領下山西省における大旅行調査―東亜同文書院第36期生の旅行日誌を手がかりに
崑山―1941年夏 清郷工作開始前後
蘇州・常熟の清郷(1943)―亀井壯介報告から)
感想・レビュー
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BLACK無糖好き
22
日中戦争期における東亜同文書院の書院生の卒業大旅行とその報告日記、および調査報告書から、当時の書院生が何を見て何を感じていたのか検討する。戦争が拡大するにつれ、調査旅行の範囲も日本軍占領地域あるいは対日協力政権統治地域へと限定されていく。注目したのは日本による蒙彊のカトリック工作に関する現地調査報告を扱った章。松谷曄介の著作にも対象地域に蒙彊は含まれていないのでそれだけでも貴重。東亜同文書院の一次資料は東アジア各地で所蔵されているが全体像の把握が困難とのこと。研究の余地はまだまだありそう。2023/06/06
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