狼たちの月

狼たちの月

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784863325913
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ

53
各章初めを除き「行間余白後の書き出しが一字下げず天ツキ」という独特な形を初めて体験。これって、原文のままであり 内容的関連性の濃淡に従っていると訳者は言うがフーンというしかない。とにかく、インパクトはページ数じゃないという作品❕4部構成、1937から始まり、39年、43年、46年。スペイン、アストゥリアス地方が舞台。中央政府内部分裂から混乱が広がり、内戦へ。独・伊は反乱軍援助、露は共和国政府援助。作品はアンヘルと仲間たちが弾圧を逃れ、「内戦終結」は名ばかりの中 過酷な運命の中消えて行った「狼たち」を描く2020/08/18

Fumitaka

3
スペイン内戦で、国粋派に追われ山野や土の下に隠れ「獣」となった主人公の一人称小説。淡々とした筆致はどこか幻想的で(東欧圏の文学を思わせるのは恐らく気のせいではあるまい)、一気にフリオ・リャマサーレスという作家と訳を作られた木村榮一先生の文章を好きになってしまった。南欧の太陽ではなく、雪に閉ざされ、静謐な闇の支配する世界。解説でもエグい話が出てくるがスペインの教会はマジに国内の僅かな勝ち組と組んで腐敗した構造の一翼を実質的に担っていたのであり、神を信じても教会を信じないという立場の人は多少いたのではないか。2022/04/30

paramodoki

1
故郷に戻り行く途中で沢山の人が死に、それと対照的に、主人公は生き残り続けるほど、人間ではないものになっていく。孤独が、人間としての生の最後の命綱のように書かれている。あと、妹がこの作品の中の女性的な側面(繋ぎとめる、帰る場所になる者)を象徴しているが、それだけに最後が悲しい。匿い、受け止めていくなかで深まる孤独と断絶。2014/02/21

はじめ

0
うすぐもり2017/07/14

littlelielittle

0
前作たちは死者たちの物語で、ここで描かれているのも死者たちの物語。死にもいろいろな形がある。2017/03/15

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