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内容説明
幼い頃に母を亡くし、裕福な軍人である父とも離れて英国の寄宿学校に入学したセーラ。静かな瞳で不思議に大人びたおしゃべりをする少女は、その佇まいと贅沢な所有品から、学校のプリンセスとしてうやうやしく扱われ、何不自由のない毎日を送っていた。だが父が破産の苦しみのなか突然死んでしまい、セーラは幸せな“王女”から一転、文無しの使用人としてこき使われることに。しかし、苛酷な仕事も周りのあざけりの目も、彼女の誇り高さと想像力を傷つけることは決してできなかった―日々前に進みつづける、すべての女性へ。新訳“おとなの少女文学”シリーズ第4弾。
著者等紹介
バーネット,F.H.[バーネット,F.H.][Burnett,F.H.]
1849年、イギリス北西部の工業都市、マンチェスターにて誕生。幼い頃に父が亡くなり、貧しい暮らしのなか国内を転々としていた一家は、バーネットが16歳の時に、親戚を頼りアメリカのテネシー州へ移住する。10代後半から雑誌に投稿をはじめ、その原稿料で家計を助けていた。24歳で眼科医のスワン氏と結婚し、ふたりの男の子をもうける。27歳で発表した長編小説『ローリーの娘』が好評を博し、36歳の時には、次男をモデルにしたベストセラー『小公子』の主人公セドリックの服装が大流行
鈴木美朋[スズキミホウ]
大分県出身。早稲田大学第一文学部卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
97
小さい頃、アニメで見ていた『小公女セーラ』。やっぱり本で読んでも面白いです。イギリスの寄宿舎に特待生として入学したものの、父親の死により召使い同然の身になったセーラ。どんな境遇に置かれても誇りを失わず、気高くいる姿に惹かれました。彼女の日々は辛かったかもしれないけれど、心から信頼出来る友人がいたことが救いになっていたように思います。どんなときでも希望を失わない強さが凄いと思います。心優しいプリンセス・セーラ。本当のプリンセスになっても、その輝きは失われないことでしょう。2016/05/18
伊瀬有佐
7
『小公女』はタイトルだけ聞いたことがあるようなないような……もう少し苦戦するかと思ったけれど、読みやすかった。セーラは好き嫌いが分かれる子だと思う。転落してからもベッキーにロッティ、アーメンガードといった上辺だけじゃない友達がいただけでも、救いだったんじゃないかなぁ。一度転落して飢えや寒さを身を持って体験して、それでも誇りを失わなかった彼女だから、これからますます“プリンセス”に磨きがかかっていくのだろう。2013/05/05
花野
5
ああ…!なんて愛おしいリトルプリンセス…!!気高く、ひたむきで、したたか。のびのびと歌うような心地よい文章でつむがれるこの少女の姿がなんと魅力的なこと!!「なにを考えているんだい、セーラ」そう語りかけずにはいられない永遠に愛される女の子。完全に心を奪われました。2013/01/29
ちゃんあや。
4
再読。2017/12/07
こみち
4
子供の頃に好きだった本。大人になってから読んでもやっぱり良かった。この「大人の少女文学」シリーズの本が他にもあるようなので是非読んでみたい。2017/01/14