ヴィレッジブックス
法人類学者デイヴィッド・ハンター

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  • サイズ 文庫判/ページ数 482p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784863321236
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

人は死後4分で肉体が腐敗しはじめる。そしてバクテリアや蝿のご馳走となり骨と化す。そうした死体を発見現場の状況も含めて検分し、身元や死に至った状況を推測するのが法人類学者と呼ばれる人たちだ。ハンターもそのひとり。3年前にイギリスの片田舎マナムにやってきて医師をしているが、実は世界各地で数々の事件を解決に導いてきたエキスパートだった。しかし、過去を捨て、静かに暮らすことを望んでやってきた村で腐乱死体の発見が相次ぎ、やむをえず捜査に協力することになる。専門知識を駆使した鋭い推理で、犯人像は絞られてゆくが…。イギリス発、新しい科学捜査ミステリー。

著者等紹介

ベケット,サイモン[ベケット,サイモン][Beckett,Simon]
1968年、イギリス・シェフィールド生まれ。大学卒業後ジャーナリストとなり、タイムズ紙、デイリー・テレグラフ紙、オブザーバー紙などイギリス一流の新聞等に寄稿している。同時に執筆活動もおこなっていたが、2006年、取材で訪れたアメリカの「死体農場」での衝撃的な体験を元にミステリーに初挑戦。そのミステリー・デビュー作にあたる『法人類学者デイヴィッド・ハンター』は、英国推理作家協会の最優秀長編賞(ダガー賞)にノミネートされたほか、世界20か国で100万部を売るベストセラーとなった。現在はシェフィールドに住みながら、デイヴィッド・ハンターのシリーズを書きつづけている

坂本あおい[サカモトアオイ]
東京生まれ。青山学院大学英米文学科卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

🐾Yoko Omoto🐾

149
読友さんオススメの"デイヴィッド・ハンター"シリーズ一作目。小さなコミュニティで全てが完結してしまうような、閉塞感漂うイギリスの片田舎で起こった連続猟奇殺人。地の者と余所者の間に引かれたあからさまな境界線や、過去の不幸に対し抱えるそれぞれの鬱屈、排他的な村の空気など、事件の背景の作り込みが非常に丹念で、人間臭いハンターの心情描写がまた秀逸だ。着地点の意外性についてはややお約束的な感はあるが、サスペンスフルな構成は読みごたえ十分。特に動機についての伏線の仕込みが巧く、この陰鬱な舞台ならではの説得力を持つ。➡2017/02/01

ちょろこ

122
大好物が勢ぞろい、の一冊。死体の身元や死に至った経緯、状況を科学的視点から推測していくミステリ。面白かった。いつも思うけれど、物語にひきこまれるかどうかって最初が大切だと思う。こちらの作品は文句なしのスタート。うごめくあの虫たちの行列には嫌悪感を抱きながらもどんどん後を追うようにいざなわれてしまう。心に傷を追った主人公、閉鎖的な村の空気、渦巻く思い、意外な展開といい大好物な要素が勢ぞろい。そして突然奪われた被害者の声なき声を掬い取っていく…この過程を追う、これが面白い。2020/04/29

nobby

109
これは面白い!蛆虫きっかけだったが、むしろ骨や植物・土などから探るという法人類学。こちらは何とも熱く突っ走り気味な男性が主人公。イギリスの片田舎で連続する猟奇殺人、その閉塞感が見出す不気味さが秀逸。同時に人物少ないだけに分かりやすくも、疑心暗鬼な人間関係もよい。いろいろ分かりやすく、黒幕らしき人物や迫り来る危機やらフラグは立ちまくり(笑)デイヴィッドが抱える過去が終盤何ともうまく処理され、イヤミスならず次作に繋がるのがいいラスト。これは間違いなく続編行きたい♪2017/03/28

セウテス

79
【法人類学者ハンター シリーズ】第1弾。翻訳家坂本あおい氏が私には合っているのか、読みやすい上に面白い。イギリスの田舎町で起こる連続殺人に、閉鎖的な社会や人間関係、法医学の知識、主人公の背景など丁寧な描写のサスペンス。終えんに向かい徐々にスピードがアップ、息も吐かせぬ盛り上がりに読む手も止まらない。しかも主人公ハンターが、冷静沈着な法医学者の一面だけではなく、恋に浮き足立ち感情を爆発させる、いたって普通の人間である事が良い。その為か、あせりや心音すら伝わって来る様なライブ感が在る。謎解きも伏線も、お見事。2022/02/05

ふう

79
法医学ではなく法人類学。刑事でさえ理解できなかった、解剖だけでなく死体が置かれていた場所の虫、植物、土などからもその死の真相に迫っていく仕事です。映像では絶対見たくない描写もありますが、主人公デイヴィッドが事件を解明、解決していく過程から目が離せず、ぐんぐん惹き込まれていきました。事件も悍ましいけど、田舎の閉塞感がもたらす人間関係も怖ろしくて、彼が犯人?いや、こっち?まさかこの人?と振り回されてしまいました。人や人の死に向き合う、主人公の心の動きにも共感できるものが多く、また会いに行きたくなりました。2017/02/19

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