内容説明
テメレアは、いまや美しき成竜となった。英国がナポレオンの猛攻に苦しむなか、中国がテメレアの返還を求めてくる。事態を収拾するには、彼の地へ行くしかない―。長き航海のあいだ、数々の困難に耐え、盟友ローレンスとの別離の恐怖に怯えながらも、テメレアは故郷を目指す。そこに待ち受けているものは。
著者等紹介
ノヴィク,ナオミ[ノヴィク,ナオミ][Novik,Naomi]
1973年、ニューヨークで、ポーランド移民の子として生まれる。ブラウン大学で英文学を学んだあと、コロンビア大学でコンピュータを学びコンピュータ・ゲームの開発者となる。『テメレア戦記1 気高き王家の翼』でデビュー、ヒューゴー賞史上初めて新人としてノミネートされたり、『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン監督が映像化権を取得するなど、注目のベストセラーとなった
那波かおり[ナワカオリ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
103
シリーズ2 ドラゴンとその守り手は中国へ。時はアヘン戦争のちょっと前ぐらいかな。 龍の本場、中国ではたくさんの龍たちが科挙を受けたり、自活したり。2024/11/09
ゆみねこ
84
シリーズ第2弾は、長い旅が物語の大半を占める。やや冗長で読み進めるのが億劫になりましたが、終盤の盛り上がりは息を呑む展開。ドラゴンと人間の心が通じ合う、その先にどんな世界が待っているのか。次も入手出来たら読むつもりです。2017/04/17
星落秋風五丈原
40
テメレアが稀少種、ましてや天の使い種であることがわかり、中国のヨンシン皇子を頭に頂く使節団が奪還要求にやってくる。テメレア‐ロン・ティエン・シエン(龍天翔)が惨い扱いを受けていると主張する。散々に罵られ、様々な試練を乗り越えてここまできたローレンスも心穏やかではない。もっと穏やかでないのはテメレアで、「ローレンスは別の竜に乗る。」と嘘を疲れて皆の前で神の声-咆哮-を披露。中国がフランスに送った卵をフランスと戦闘中の英国艦が奪取した事は、戦闘態勢にある国として咎められる事ではない。2022/08/03
昼夜
29
ローレンスは結婚出来るのか心配になるほど一人と一匹の絆はますます強くなっています。テレメアの故郷、中国ではドラゴンが人と同様に暮らしている。それを知ったテレメアが英国空軍をどう変えていくのか、楽しみです。映画化が待ち遠しい。2011/08/10
tom
19
テレメアは生まれ卵故郷の中国に行く。親友のローレンスも同行する。ナポレオン戦争の時代だから、船はケープタウンを経て偏西風に乗ってという旅。途中経過にもいろいろあり、中国に到着してもいろいろありすぎる。でもその経過の中でテレメアとローレンスの絆は強まり、かつローレンスの世界観は広がるという物語。この種の成長物語、下手を打つと説教がましくなってしまう。でも、そこはノヴィク、彼女の掌に乗せられて楽しく読む。2024/12/18