内容説明
30万部以上売れ2012年の新書大賞を受賞した『ふしぎなキリスト教』は、2ページに1つ誤りがある怪著。しかし、これだけ間違いの多い本を、学者も牧師も業界紙も見て見ぬふり。それどころか大学の教科書に、教会の学びに使う始末。1つの本をめぐって浮き彫りになった現代日本のキリスト教界の弱点。それを指摘し続けたツイッターの住人たちが、ネットを飛び出していま本書を世に問う。「最強の入門書」の誤りを暴いて正しいキリスト教を学ぶ「最凶の入門書」。
目次
第1章 ふしぎなキリスト教問題とは何か(ふしぎなキリスト教問題とは何か;何がふしキリを生んだか ほか)
第2章 『ふしぎなキリスト教』の誤り(「ふしぎなキリスト教@ウィキ」について;ふしぎなキリスト教@ウィキ ほか)
第3章 ふしキリに迷わされた人々(ふしキリを教科書にした大学の授業;教会・神学校・牧師 ほか)
第4章 なぜ『ふしぎなキリスト教』を批判するのか(なぜ批判するのか;信仰の有無に関係無い問題について ほか)
第5章 ツイッター市民の声(ふしキリ批判のまとめ作業をしつつ思うこと;いかにもファンダメンタルな事を言うならば ほか)
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
55
橋爪・大澤の新書「ふしぎなキリスト教」の批判本。キリスト教徒の見解や学問的な間違いを指摘していく。特に橋爪の方におかしな点が連発しているのだという。さほど詳しくない自分でもおかしいなと感じる所があって、やっぱりそうかと。何よりも聖書に書いてないことを書いてるとか書いてることを書いてないなどといういい加減さはさすがにちょっと。新書のこういう対談風の本がいかにやっつけで作られているのかよく分かる。さすがに宗教のことをいい加減に書くと突っ込みが入りまくるだろう。語義とかを何百年も論議している宗教なのだから。2016/08/08
白義
10
信者対非信者の論争に見られることによっぽど辟易したのか、橋爪氏に対する「ていうかお前ルーテル派のクリスチャンだろ!それでこれかよ!」というツッコミが大体面白い。内容については実のところやっぱ俺もおかしいと思ってたんだよなー!パートよりあっ、そこは実はおかしかったんだ、という指摘のほうが勉強になった。プロテスタントと科学革命に関係はないだろというところは間違いなく僕ならきちんとツッコミを受けてないとそのまま飲み込んでたぞ。ちゃんと代わりに読むべき良書の指定もしていてバランスがいい。知名度は低いが読まれるべき2024/06/13
てながあしなが
3
今年読んだ本の中でも1,2を争う面白さだった「ふしぎなキリスト教」。ネットで評判を調べてみたらこの本に行き当たった。なかなか手に入らないので、著者を応援する意も込めてAmazonで購入。結論から言って、読んでよかったです。対談本がやたらはやっている現状の理由がよくわかりました。もちろん、完パケにしてそのまま出版できるというのは強みなのですが、やはり事実確認を怠るというのは真摯な姿勢とは言えないと思います。また、橋爪氏は研究肌の教授ではなく教師肌(塾講師肌)の教授というのもなかなか面白い指摘だと思いました。2016/11/16
lunarFarside
2
「ふしぎなキリスト教」自体は個人的にはなかなか面白く読んだのだけれど、一方でネット上では随分と批判も多いというのは聞いていた。バランスのためこちらも読んでみたが、半分も読めず挫折。まず誤りとして指摘された点が確かに誤りと思えるものはもちろんあるが、一方で少数派の解釈を汲んでいないからと言い、一方では多数派ではない意見だから誤りといった批判のための批判としか取れないものも多くうんざり。元ネタがwikiやtwitterとはいえもう少し精査した上で本にしないと例え正しいとしてもその正しさは伝わらないだろう。2013/02/28
どりドリ
2
「ふしぎなキリスト教(以下、ふしキリ)」の誤りを指摘しただけかの本かと思ったら(もちろんそこがメインだけど)何故、「ふしキリ」が問題なのか?どういう弊害があるのか、間違いばかりの「ふしキリ」に反応せず逆に利用しているキリスト教団体への不満に結構ページを割いてあった。こういうのは下手すると単に売れてる本へのやっかみ、便乗本と捉えられてしまう恐れがあるので自分達の立ち位置を明確にするという行為は必要だと思う。最後に、著者名の「ふツー連」だけはチョット…。本書中ではきちんと名前を出されているので共著という形でも2012/10/24
-
- 和書
- 図説 栃木の城郭