内容説明
技術者は事故から何を学ぶのか?ドイツ鉄道史上最悪の大惨事といわれた1988年のICE‐1脱線事故から丁度10年、再び起きた最新の高速新幹線ICE‐3の脱線事故(2008年6月)にドイツ鉄道関係者は慄然とした。再発は防げなかったのか?両事故の教訓を今後どう生かすか?鉄道技術者のみならず、機械・構造物の開発・保守に携わる技術者、金属疲労を学ぶ学生に必携の書。
目次
第1章 ドイツICE‐3脱線事故
第2章 欧州における車軸の設計基準
第3章 疲労亀裂の進展と検査周期―なぜ車軸の検査周期は30万kmであったのか
第4章 車軸圧入部の疲労亀裂の進展
第5章 ICE‐3車軸の疲労破壊原因
第6章 車軸は疲労限度設計か有限寿命設計か
第7章 ICE‐3ケルン脱線事故の真相