内容説明
山本作兵衛コレクションはなぜ評価されたのか。作兵衛炭坑画に精通した5人がその価値と魅力の原点に迫る。
目次
消滅した“近代”と記憶遺産―いま作兵衛画の何を問題にすべきか
1 炭坑=ヤマのすべてを見届けた人(山本作兵衛―世界記憶遺産と世界遺産をつなぐもの;山本作兵衛炭坑記録画から見た筑豊炭田;山本作兵衛作品と筑豊地域社会;山本作兵衛の絵を読み解く)
2 山本作兵衛はなぜ絵を描いたのか(討議(マイケル・ピアソン×福本寛×田中直樹×菊畑茂久馬、議長・有馬学)(作兵衛さんの絵は記録かアートか;筑豊の生産構造が見えてくる;絵と文字による幻想的記録画;作兵衛作品をどう長生きさせるか))
結びにかえて―“方法”としての山本作兵衛
著者等紹介
有馬学[アリママナブ] [Pearson,Michael]
1945年北京生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。九州大学名誉教授。専門は日本近代史。現在、福岡市博物館館長
ピアソン,マイケル[ピアソン,マイケル]
先史歴史考古学者。世界遺産コンサルタント。オーストラリア政府の関係機関等において、文化遺産の調査、管理、計画等に30年以上の経験を有する。キャンベラ大学文化遺産学部の准教授やオーストラリア国立大学客員教授。TICCIH(国際産業遺産保存委員会)オーストラリアの発起人で、ICOMOS(International Council on Monuments and Sites、国際記念物遺跡会議)オーストラリア元会長。「九州・山口の近代化産業遺産群」専門家委員会委員
福本寛[フクモトヒロシ]
1975年長崎県生まれ。1998年九州大学文学部(考古学専攻)卒業。鞍手町教育委員会嘱託職員を経て、2001年田川市役所入庁。田川市教育委員会文化課に配属、現在に至る
田中直樹[タナカナオキ]
1942年山口県生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。日本大学名誉教授。専門は石炭産業史。日本石炭鉱業史の研究に従事するとともに福岡県史近代資料篇を編集
菊畑茂久馬[キクハタモクマ]
1935年長崎県生まれ。前衛美術家集団「九州派」に加わり、読売アンデパンダン展などに出品。1970年から東京の私塾「美学校」で講師を務め、授業で学生に山本作兵衛作品の模写を行わせる。作品に「天動説」「ルーレット」など。2011年開催された「菊畑茂久馬回顧展 戦後/絵画」で毎日芸術賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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