内容説明
《稽古の中断》の中に描かれていた“音色”とは?《プラクセデス》の真贋論争に決着をつける指紋とは?汲めどもつきぬフェルメール世界の謎へ!福岡ハカセによるベストセラー「美術ミステリー」シリーズ第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だまし売りNo
7
フェルメールは世界を解釈するのではなく、記述しようとしている。その公正さに著者は惹かれるとする。科学者らしい発想である。また、贋作事件を科学界の研究捏造事件に絡めて説明する(198頁以下)。生物学者とフェルメール愛好家は畑違いに見えるが、著者の中ではそれほど遠いものではない。著者は注目されているパラレルキャリアの実践者と言えるだろう。2019/03/17
うみ
5
読み終わるのが惜しくてちびちび読み(笑)。後書きの熱量に果てしなく胸打たれる。福岡ハカセのフェルメール探求はまだまだ終わらない。きっとこの「美術ミステリー」シリーズの続編がいつか出るだろう。その時そこに何が記されるのか。楽しみでならない。同じ画家を愛する者として、福岡ハカセの探求の行方をみつめていたい。2019/03/10
m
3
生物学者が科学的にフェルメールを読み解く。絵に描かれた楽譜を起こしてみたり、最新技術で再創作したリ・クリエイトというプロジェクトを立ち上げたり。フェルメールオタクの行動力がすごい。理系のアプローチが新鮮で面白かった。2022/02/26
うみ
3
思えば福岡ハカセを知ったのは、フェルメールだった。前著、光の王国を書店で見て、買って、読んで、ファンになった。ハカセが読み解こうとしている、楽譜の謎と画家の指紋。どちらもひたすらに魅力的だ。ハカセ、応援しております!2020/11/19
Makoto Yamamoto
3
分子生物学者の大学教授でフェルメールオタクの本。 科学者視点で種々の展開をし、フェルメールとレーウェンフックと交流があって、遠近法の描写を実現したという仮説の立て方も興味深い。 それ以上にフェルメール大好きオーラがいっぱい出ていて大坂のフェルメール展にも行きたくなった。 それにしてもリ・クリエイト・フェルメールは鑑賞したかった。2019/03/24