内容説明
《稽古の中断》の中に描かれていた“音色”とは?《プラクセデス》の真贋論争に決着をつける指紋とは?汲めどもつきぬフェルメール世界の謎へ!福岡ハカセによるベストセラー「美術ミステリー」シリーズ第2弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うみ
5
読み終わるのが惜しくてちびちび読み(笑)。後書きの熱量に果てしなく胸打たれる。福岡ハカセのフェルメール探求はまだまだ終わらない。きっとこの「美術ミステリー」シリーズの続編がいつか出るだろう。その時そこに何が記されるのか。楽しみでならない。同じ画家を愛する者として、福岡ハカセの探求の行方をみつめていたい。2019/03/10
m
3
生物学者が科学的にフェルメールを読み解く。絵に描かれた楽譜を起こしてみたり、最新技術で再創作したリ・クリエイトというプロジェクトを立ち上げたり。フェルメールオタクの行動力がすごい。理系のアプローチが新鮮で面白かった。2022/02/26
うみ
3
思えば福岡ハカセを知ったのは、フェルメールだった。前著、光の王国を書店で見て、買って、読んで、ファンになった。ハカセが読み解こうとしている、楽譜の謎と画家の指紋。どちらもひたすらに魅力的だ。ハカセ、応援しております!2020/11/19
Makoto Yamamoto
3
分子生物学者の大学教授でフェルメールオタクの本。 科学者視点で種々の展開をし、フェルメールとレーウェンフックと交流があって、遠近法の描写を実現したという仮説の立て方も興味深い。 それ以上にフェルメール大好きオーラがいっぱい出ていて大坂のフェルメール展にも行きたくなった。 それにしてもリ・クリエイト・フェルメールは鑑賞したかった。2019/03/24
m181
2
生物学者のフェルメール愛があふれた本でした。真珠の首飾りの少女のモデルが、フェルメールの長女で、彼女は父親の助手をしていたという仮説まであるそうです。あの振り返った時に見せるおびえた視線の意味もわかりました。福岡先生は、絵画の中の楽譜を分析し画像処理し当時の音楽を研究し再現までしました。さらに、当時の絵の色合いなどを復元するリ・クリエイト作品まで世に出しました。どれだけフェルメールが好きやねんというディープな美術と生物学の話しでした。2019/03/09