内容説明
1939年11月30日、ソ連軍、フィンランドに侵攻を開始。北欧の小国フィンランドにとって、国の命運を賭けた崖っぷちの戦いが始まった―陸上の戦闘はもちろん、航空戦や海戦をも網羅した「冬戦争」解説書の決定版!原語資料の調査にもとづく詳細な戦闘経過、軍事的・政治的やりとりの記述。貴重な戦場写真、兵器の写真を多数収録。戦闘経過の理解を助ける地図を30点以上収録。
目次
第1章 戦争勃発の背景と戦闘経過(開戦前夜;開戦;反撃 ほか)
第2章 フィンランド軍の兵器と装備(小銃/拳銃/機関銃;対戦車兵器;軽砲/中砲/重砲 ほか)
第3章 関連人物伝(カール・グスタフ・エミール・マンネルヘイム;パーヴォ・ユホ・タルヴェラ;ヒャルマー・フリードルフ・シーラスヴオ ほか)
著者等紹介
齋木伸生[サイキノブオ]
1960年、東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、同大学院法学研究科修士課程修了、博士課程修了。経済学士、法学修士。小学校時代から戦車などの模型にはまる。長じて戦史や安全保障の問題にも興味を持ち、国際関係論を研究。研究上はソ連・フィンランド関係とフィンランドの安全保障政策が専門。軍事・兵器に関しては陸海空に精通。とくにソ連兵器と世界の戦車のエキスパート(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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£‥±±
6
2022年に読むととても既視感が強い内容。最終的にはソ連と不利な停戦条約を結ぶが無条件降伏を避けられただけでもフィンランド軍が勇猛に戦った意義は大きい。 昔中曽根首相がソ連に阿ると言う意味で「フィンランド化」と言う言葉を使った時にフィンランドが激怒した理由も良く分かる。2022/12/16
のりっく@泡沫戦史研究所(ワクチンうってもマスク・手洗い・うがい励行!)
3
「フィンランド軍入門」に続く斎木伸生氏のライフワークとも言えるフィンランドシリーズ(?)の第2弾。第1章戦争勃発の背景と戦闘経過、第2章フィンランド軍の兵器と装備、第3章関連人物伝の3章かたなり、第1章では冬戦争の経過が隅から隅まで紹介されており、フィンランドの戦いを知るためにはなくてはならない1冊です。 2014/02/23
つわぶき
2
『冬戦争』と題してあるだけあって、『フィンランド軍入門』よりも詳細な冬戦争(1939.11.30~1940.3.13)の記録が書かれている。但し、部隊の動きを注意深く読んでいかないと、一体何のことか分からなくなってしまうことと日本人に馴染みが薄い固有名詞が現れる点(外国の事象なのだから当たり前といえば当たり前だが・・・)が注意すべき所か。そこさえクリアできれば、戦争の様相が親切な地図と相まってよく伝わってくる良書だと思う。2020/11/23