内容説明
万国の字幕派よ、団結せよ!字幕屋稼業30年、オオタ氏の嘆き節、ボヤキ節炸裂。字幕翻訳の苦労を知ると映画がもっと楽しくなる!映画ファン、字幕派におくる痛快エッセイ。
目次
第1幕 字幕翻訳の世界(蛸の恩返し―知られざる字幕屋の日常;得マニュアル夫人―字幕にマニュアルはない ほか)
第2幕 悩める言葉選び(カバの壁―言葉選びの苦悩;気遣いピエロ―使ってはいけない言葉たち ほか)
第3幕 映画公開と字幕のカンケイ(次はどっちに出ている―字幕の見えやすさ;同時多発テロップ―映画の中の文字情報 ほか)
第4幕 字幕屋のシゴトあれこれ(言語横断―英語以外の映画の翻訳;誰が言ったか知らないが…―非英語圏の英語字幕 ほか)
第5幕 語学力と字幕(大人も判ってくれない―比喩や伏線が読めない!?;英語でしゃべらナイゾ―英語コンプレックス ほか)
著者等紹介
太田直子[オオタナオコ]
1959年広島県生まれ。映画字幕翻訳者。天理大学ロシア学科卒業。映画翻訳家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
26
映画を見て字幕に違和感を感じたことがないのはオリジナルの言葉がわからないからなのかも2014/02/04
ふじ
15
読友さんより。映画字幕翻訳家の裏側エッセイ。さすが、いつも日本語をこねくり回している人の文章は楽しい。サービス精神旺盛すぎて、あっという間に読みました。中・高校生の頃に読みたかったな。仕事の裏側って知る機会がないから、夢と現実が繋がらなくって。2016/07/28
ふう
13
映画字幕に「、」がないのは知ってたような知らなかったような感じ(それは”知らなかった”だろ)。今の人って読解力がなくて字幕をもっと少なくしてとか言われるらしいが実に嘆かわしい。おバカさんに優しすぎるのも考えもんだ。できないのとやらないのも違うし、病名が付いたからってすべてが許されると思ったら大間違いだ(暴論承知)。ただ「無心論者で、神の存在のみならず、その正当性や意義についても大いに懐疑的」な作者が天理大出てたのが勝手に一番ビックリした。そういうもんなのかw2019/06/20
アルラ
13
映画を観るならわたしは字幕派である。俳優の生の声と同時にすっと頭の中に入ってくる「字幕」があればもう何も言うことはない。その「字幕翻訳」のプロ太田さんのエッセイ。華々しい表側とは裏腹にかなりのご苦労があるだろうとは想像したが、やっぱり大変な世界だ。あ、でも内容は自称字幕屋のぶっちゃけマシンガントークで、大丈夫ですかい?と心配になるほど。あとがきにも「さすらいの字幕屋による嘆き節、恨み節…」とある。時代の波はさらに変化していくだろうが、どうか負けないでますますご活躍されることを一映画ファンとして祈っている。2013/10/13
ヨータン
11
大変なことも多々あるけど、字幕の世界って面白いなと思いました。字幕の文字数に制限があるため、言葉のセンスが問われるなと思いました。ハリウッドのスターから厚い信頼のある戸田奈津子さんって、本当にすごい方なんだなとあらためて思いました。2022/03/12
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