出版社内容情報
これは殺人か、救済か!?「死の権利=DR法」が認められている異世界を舞台に、若き医師の葛藤を描いた話題作!これは殺人か、救済か―
さまざまな理由から、生き続けるのが困難な人が行使できる「死の権利=DR法」。彼らの死をほう助する医師・神恵一は、次々と訪れる患者を前に、自らの役割に苦悩する。
あまりにも重すぎる任務を背負った、若き医師の運命は!?
衝撃の結末が深い感動を誘う、圧倒的デビュー作!
第5回「暮らしの小説大賞」受賞。
嘉山 直晃[カヤマ ナオアキ]
著・文・その他
おとない ちあき[オトナイ チアキ]
イラスト
内容説明
さまざまな理由から、生き続けるのが困難な人が行使できる「死の権利=DR」。彼らの死をほう助する医師・神恵一は、次々と訪れる患者を前に、自らの役割に苦悩する―。衝撃の結末が深い感動を誘う、圧倒的デビュー作!第五回暮らしの小説大賞受賞作。
著者等紹介
嘉山直晃[カヤマナオアキ]
1985年生まれ。東京都出身。会社員。法政大学キャリアデザイン学部を第1期生として卒業後、フィットネスインストラクターとして運動指導に従事する。現在は会社員として、運動指導者の育成を行いながら執筆を続ける。第五回「暮らしの小説大賞」を受賞し、『死神の選択』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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TERU’S本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
74
嘉山直晃さん、初読み。第五回暮らしの小説大賞受賞作で本作がデビュー作。「死の権利=DR」を行使できる法律が出来て、自ら死を望む人の最期を手助けする医師・神恵一。死神と呼ばれ、自らの役割に苦悩する。こういう法律が出来たら、私はどう向き合えるのか?2018/12/26
うっちー
74
難しいテーマも、結論でず2018/12/12
いたろう
68
読メの献本で頂いた本。国民の「死の権利」を守るため、希望して認められた人に医者が合法に死をもたらすDying Right(DR)法が施行された近未来。それは、終末期患者だけでなく、肉体的には健康である者も対象となり、世間では非人間的だと反対の声も大きい。しかし、これはディストピア小説でも、制度の是非を問う小説でもない。DR医として「患者」に死を与える主人公、神恵一の、死にたいという人の思いを尊重しながら、自分は死神という汚名を背負ってでも、何としても一人で自殺はさせたくないという悲痛な思いが深く心に残る。2018/11/19
kou
63
ここまで考えさせられ、そして、心に響いたのは久しぶりだった。読んだ直後のせいか、若干、今も手が震えている・・・。DR法=「死の権利」、架空の法律なのに、実際の法律のようにリアルさを感じた。周りに理解されず、友人達にも距離を置かれ、それでも歩みを止めない主人公の生き様を思うと涙が止まらなくなる。続編があれば絶対に読みたい。2019/06/09
黒瀬
60
久し振りに考えさせられる本。 要は「尊厳死・安楽死は是か非か」という話。 この作品自体は文体も軽く、医療関係の専門用語も少なめで読みやすい、いわゆる『簡単に読める本』なのですが、テーマは難しい…というより答えが出せない。 『滅びの美学』という言葉があるこの国では、どう生きるか、だけでなく、どう死ぬか、も極めて重要なのね。 因みに私は安楽死容認派です。2019/05/08