教養としての財政問題

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教養としての財政問題

  • 島澤 諭【著】
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  • サイズ 46判/ページ数 304p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784863102637
  • NDC分類 342.1
  • Cコード C0033

出版社内容情報

◎少子化対策の財源は社会保険料への上乗せ?
ますます困窮し、「貧乏くじ」を引かされ続ける若者たち
スリムで効率的な社会保障制度の確立を!

凄まじい勢いで財政が拡大し、バラマキたがる政治家にそれを喜ぶ国民をいう構図が定着してしまった日本。そこに昨今骨子が発表された「異次元の少子化対策」で、おそらく更なるバラマキがなされ、その負担増が若者にのしかかる。
こうした状況から脱却するための対処策はあるのだろうか。「バラマキ政治とクレクレ民主主義」に警鐘を鳴らし続ける著者による、渾身の提言!



<「はじめに」より>
中国の古典の一つ『礼記』に「入るを量りて出ずるを制す」という財政運営の心構えがあるが、現代の日本財政は「入るを量らず出ずるを量らず」の有様である。2012年の予算規模(当初)は90・3兆円だったものが11年後の2023年では24兆円以上増加して114・4兆円にまで肥大化している。2012年は東日本大震災直後、2023年は新型コロナウイルス禍直後と未曾有の危機後という条件では同じであることを勘案すれば凄まじい勢いで財政拡大が進んでいることが分かるだろう。
しかし、日本には糺すべき制度や慣習は野放図な拡大を続ける財政ばかりではない。これまでは高齢世代がバラマキのメインターゲットだったのを、全世代型社会保障の美名のもと、無党派層の現役世代を取り込むべくバラマキ対象が全世代に拡大している社会保障制度もそうだし、働かない中高年を守り「正規」「非正規」という身分制を導入し、そのツケを若者に押し付けているいわゆる日本型雇用慣行もそうだ。
そして今般の新型コロナへの対応も然り。新型コロナは新型であったが故に発生当初は手探りで対応せざるを得ずいま思えば過剰であった点も仕方がないかもしれないが、ある程度データも集まり、守るべき対象が定まったにもかかわらず、相変わらず手探り状態の時の対応が墨守され、一般的に重症化しにくいとされる若者や子どもたちが犠牲にされた。
(中略)
なぜ若者や子どもたちは経済社会全般で貧乏くじを引かされ続けるのだろうか。
本書では若者が引かされる貧乏くじとは何か、その背景や対処策について論じたものである。
(中略)
バラまきたがる政治と欲しがる国民が跋扈する国の仕組みを変え、できるだけの多くの国民が暮らしやすい世の中にするのは、政治家や官僚、専門家だけの責任ではなく、われわれ国民一人ひとりの責務でもある。

内容説明

「異次元の少子化対策」で少子化が加速する?バラマキ政治とクレクレ民主主義。そのツケを払わされる子どもたち。財源調達で実質増税。さらに疲弊する家計、企業。独身、子なしも負担する不公平感。必要なのは社会保障のスリム化。

目次

第1章 財政破綻しなくても財政再建が必要な理由
第2章 財政破綻は国民生活の破綻
第3章 バラマキにNO!と言おう
第4章 少子高齢化時代にふさわしい社会保障制度
第5章 雇用、新型コロナウイルス対策でも貧乏くじを引かされる若者
第6章 若者が貧乏くじを引かないために

著者等紹介

島澤諭[シマサワマナブ]
関東学院大学経済学部教授。富山県魚津市生まれ。東京大学経済学部卒業後、経済企画庁(現内閣府)で、経済分析(月例経済報告、経済白書、経済見通し)、経済政策の企画・立案に携わる。2001年内閣府退官。その後、秋田大学准教授等を経て現在に至る。マクロ経済・財政、世代間格差、シルバー・デモクラシー、人口動態に関するデータ・シミュレーション分析が専門(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かずぼう

29
10年後、2032年迄に国の財政が破綻する確率51.3%、財政健全化を消費税だけに頼った場合、少なくとも消費税20%以上とする必要がある。財政破綻による負担を考えると、財政健全化を選んだ方が負担は少ない。2023年の時点で債務残高1279兆円GDPの2倍、税収69兆を全額返済に当てたとして18年掛かる。現在のままでいくと財政破綻は不可避だそう。さて、どうするか。2024/01/03

朝ですよね

6
著者は政治家・有権者ともに財政問題への危機感が薄いのは、財政破綻の定義が曖昧でイメージがしにくいからと見ている。①債務残高発散、②債務超過、③利払い停止、④国債の市中消化不能といくつか具体的状況は想定可能だが、何れも確率で表現されるようなリスクの問題であり、それが起きた時に国民が被る影響も多岐に渡り曖昧である。ISバランスで見ると、日本の財政赤字は民間貯蓄と経常黒字が補っていると見ることができる(恒等式なので逆も言える)。この状況で財政破綻は起こらないように見えるが、足元で貯蓄率と経常黒字は低下傾向。2023/07/22

gokuri

5
シルバー民主主義に泣く若者というテーマで連載されたものをまとめた現代の財政問題を取り扱った本。 前半の財政問題に関しては、はっきりした証左は難しいものの、日本国の財政破綻の可能性について、丁寧に分析されている。後段は、これまでの税財政行政や、社会保険の仕組みがいかに若者に不利な仕組みかを指摘する。その通りだと思う。しかも選挙の仕組み自体も現状では若者に不利となっている。政治はもっと長期的な視点で国の繁栄を目指すべきで、年長者もそうした政治を支援すべきだと思う。2024/02/29

とりもり

4
日本の財政悪化は目を覆わんばかりだが、日銀の国債買入による財政ファイナンス(YCCによる金利の抑え込み)によって無理やりその状態を持続させている。資源高によるインフレ下でも日本だけ低金利で通貨は下落する一方。その原因はバラマキを欲する国民と、その民意を財政的裏付けなしで実施する政治、中でも財政悪化の最大の要因である社会保障費増大の最大の受益者たる高齢者におもねるシルバー民主主義にあるとする。主張は首肯し得るが、提示される処方箋が実現されるとは思えず、何が「教養」なのかは分からなかった。★★☆☆☆2023/09/17

OfuOfu2612

2
読み応えのある内容だった。財政再建が急がれるのに、国民の間ではバラマキを欲し、政治も追認し、収集のつかないことになっている。説明責任はどこにあるのか、政府であるならば、全く仕事をしていない。財源を消費税に求める点は違和感あるが、説明を読むと筋は通っている。民意を反映することが、若者を軽んじてしまう構造に嘆息しつつも、本丸の社会保障費の削減に手を付けないことにはどうしようもない現実がある。年寄りの声を抑え込む必要があるが、投票行動以外の選択肢が今だ思いつかない。節度ある行為を年寄りには求めたい。2023/10/09

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