出版社内容情報
実際には、総統と書いて「ラオパン」と読むわけではないが、
日本の政治家秘書が自分が仕える政治家を、愛をこめて「おやじ」と
呼ぶようなニュアンスで、台湾では老?(ラオパン)と呼ぶ。
この本は、去る7月30日に97歳で亡くなった台湾元総統・李登輝氏の
唯一の日本人秘書が見た、偉大なる「ラオパン」の
2012年からその最期までの8年間の記録である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くものすけ
12
印象に残るのは、「22歳までわたしは日本人だった」という李登輝の言葉と第二次世界大戦当時李登輝自身さらに彼の実兄が日本軍の軍人として戦争に出征されていたという事実です。兄はマニラで気の毒にも戦死されています。戦前日本人になる様に教育を受けていたそうです。その意味では当時の教育は素晴らしかった、『私』よりも『公』を重視する生き方(武士道精神にも通じるものがあるのでしょうか?)これを徹底的に教え込まれた。これ程までに、李登輝と日本の繋がりが深いこと、魅力溢れる李登輝の人間性を本書で知る事が出来ました。2025/02/16
Lynne
1
この本では、多くの李登輝総統の知られざる生活の細部や人間関係が描かれています。李登輝総統はただの総統ではなく、生身の人間として立体的なキャラクターが描かれています。また、李登輝総統の生涯や台湾の政治や政党との関係なども詳しく描写されています。 李登輝総統がどの政党に属しているのか、一つの中国政策を主張しているのか、台湾と中国、台湾と日本との将来的な相互作用についてどのように考えているのか、この本には詳しく紹介されています。 李登輝総統を台湾民主主義の父と呼ぶのは、実にその名に恥じないものです。2024/01/17
えりべる
0
李登輝の経歴、功績、人柄がよくわかる。魅力的な人だったのだなあと。私も一度お目にかかっておきたかった、そんなおこがましいことを思ってしまうほど。2023/10/16
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