内容説明
日本文明のダイナミズムを論じる。地球と文明の連関をテーマに建築家の石井和紘、行動生態学の長谷川眞理子、惑星物理学の松井孝典、東大寺長老の森本公誠と学際研究から生まれた、川勝理論の最新形。
目次
序 地球学の世紀
第1部 文明の地球史観(文明と知性;シルクロード上の異文化間に通底する世界観について;文明の精神史観;文明の格物史観)
第2部 地球へのまなざし(座談会1 科学・宗教・生命;座談会2 地球学の時代)
著者等紹介
川勝平太[カワカツヘイタ]
1948年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、オックスフォード大学哲学博士。比較経済史の立場から「物産複合」をキーワードとして明治日本の木綿についての実相を明らかにし、日本産業革命と鎖国の連関の座標を明確にした。その後、「文明の海洋史観」を樹立。静岡県知事の職責をはたしながら、研究は続く
石井和紘[イシイカズヒロ]
1944年生まれ。2015年逝去。東京大学工学部建築学科卒業。東大紛争の最中に大学院生として、デビュー作である瀬戸内海の離島・直島町立直島小学校の設計をやりとげる。以後「直島建築」と称される直島町の公共施設の設計を一手に任った
長谷川眞理子[ハセガワマリコ]
1952年生まれ、東京大学理学部生物学科卒業、東京大学理学博士。行動生態学専攻。現在は総合研究大学院大学学長
松井孝典[マツイタカフミ]
1946年生まれ、東京大学理学部地球物理学科卒業。東京大学理学博士。現在、千葉工業大学惑星探査研究センター所長
森本公誠[モリモトコウセイ]
1934年生まれ。京都大学文学部卒業、京都大学文学博士。十五歳で東大寺に入寺。2004年から07年まで東大寺第二一八世別当・華厳宗管長をつとめる。イスラーム史家でもあり、華厳宗大本山東大寺の長老として仏教の現代的意義を問う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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