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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
117
今年になってこの第二版の新訳が出たらしいのですが、あまり訳が評判がよくないので、古い本を取り出してきて再読してみました。キューバ危機のときの米ソの対応をあるいみ意志決定論と組織戦略論からの観点で分析したものだと思います。モデル理論であり、入力と出力でなぜそのようなことになるのか、ブラックボックスがどのように作用したのか、という分析で当時としてはかなり新鮮な感じで読みました。2016/11/26
蟹
2
新訳版が出ているそうですが、1977年の旧版。キューバ危機に関する謎ーソ連がなぜキューバにミサイルを配備したか、米国はなぜ封鎖を選択したか、そしてソ連はなぜミサイルを撤去したか、について、国家を合理的な行為者として見る第一モデル、政府内の様々な組織に焦点を当てる第二モデル、そして国家元首すら含むプレイヤーの駆け引きの結果として政策が生み出されるとする第三モデルにより分析する。各モデルにはそれぞれ利点があるが、これまでは主として第一モデルが重用されてきたきらいがあるとして、第二モデル、第三モデルの研究2016/12/02
Shun-readinglog
1
とにかく難しかった。同調圧力を理解する上で教授から教えてもらった本なのだが、凡人の頭では理解が追いつかなかった。そんななか集団思考については、腑に落ちたのだが、国の政治を決める過程でも立場という枠が関わってくるとなると恐怖という言葉に尽きる。プラトン『政治に参加しない代償の一つは劣ったものの支配を受けること。』日本は投票率が低いが、自分の生活に関わることとして関心を持ち続けなければ。2021/11/19
飯田健雄
1
良い本(良著)は刊行された途端に「古典」となる典型的本。 1971年 刊行、著者はグレアム・アリソン。日本語訳は1977年。 内容は「キューバ・ミサイル危機の分析」要するに、政府の外交政策における 意思決定メカニズムの研究である。20歳代後半で読んだ。(日本語版)
ツェフ
1
本書ではキューバ危機における米ソ間の相互の行動、決定についての原因の探索方法を3つの概念モデルを用いて考察している。第一モデルの合理的行為者モデルにおいては、政策決定による利益と損失を考慮し、その最大化を目的としながら、損失が大きくなる場合に決定者はその損失の大小を考え最終決定をするというものである。戦略核においては自国の一撃によって敵国に致命的な影響を及ぼすことはできず、報復攻撃によって同様の損失を被ることから抑止力につながるという考えから、合理的な政策決定が行われるとするモデルである。第二の組織過程モ2012/03/22