内容説明
戦後の高度成長を支えてきた日本のビジネスパーソンは、何を思い、何を夢見て働いてきたのか―。本書は、一九五五年から八〇年代にかけて、その時代を象徴する出来事やヒット商品にかかわった人々に焦点を当て、彼らが何を思い、何を目的に働いてきたかを描く。混迷の時代に生きる日本人にとって、今後のよき指針となるだろう。文庫オリジナル。
目次
生活と革命1955年―もはや戦後ではない。「ようし、アメリカを見返すぞ」
大衆化元年1956年―神武景気はおれたちが支えたんだ
消費者意識1957年―商品を選ぶ時代だからこそお客の笑顔が励みだった
世界を視野に1958年―「三種の神器」を生み出したのはおれたちの誇りだ
スピード競争1959年―スピード元年到来「ライバルに負けるな」
日の丸の矜持1960年―岩戸景気の風に乗り「世界に冠たる飛行機を飛ばせ」
証券の時代1961~66年―空前の設備投資ブームをしゃにむに支えた
「モーレツ」社員1967~70年―目標が明確だったからモーレツに働いた
石油ショック1971~73年―「解雇せず」会社を信じて危機に立ち向かった
構造不況1974~77年―企業生き残りへの選択が個人の働く目的まで変えた
M&Aんぼ兆し1978~86年―会社存続 社員の生活を死守するためにM&Aに賭けた
創造的破壊 鼎談―企業の理念喪失とともに個人も夢を失った
企業は誰のものか 終章―日本人の労働意欲はどこから来るのか
著者等紹介
久保博司[クボヒロシ]
1941年長崎県生まれ。高卒後、地方公務員に。その後、いくつかの職業を経験し、早稲田大学文学部で社会学を学ぶ。卒業後、業界紙記者、翻訳家を経てノンフィクション作家として独立。以降、警察、司法犯罪、労働、倫理などの分野のほか、最近は戦国武将の人材活用、経営術をテーマに執筆、講演活動に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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