出版社内容情報
「わかる」とはどういうことか? エセ科学にはまるのは懐疑精神の欠如か?
マツイ教授の問題提起を受けて、鷲田清一、山折哲雄が大激論!──科学・哲学・宗教の対話。
目次
第1部 「わかる」とはどういうことか(科学的思考の欠如;「わかる」とはどういうことか;「わかっていること」と「わかっていないこと」;「わかる」と「納得する」;現象の本質、問題の本質;「納得する」世界と懐疑精神の欠如)
第2部 討議―「わかる」と「納得する」(「わかる」とは何かという問題;「わかる」世界と「納得する」世界;「悟り」と「納得」;科学的認識と幸福な生活;ケアの時代―「観る」から「看る」」へ)
著者等紹介
松井孝典[マツイタカフミ]
自然科学者。東京大学大学院新領域創成科学研究科教授。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。NASA客員研究員等を経て現職。専攻は地球惑星物理学。最近はアストロバイオロジーに関する研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
亀山正喜
1
わかると納得するの違いについて、著者とその仲間がわいわいする本。こんな仲間がいるのはいいなと思った。2023/11/13
ゆきの
1
自然科学者と哲学者と宗教学者がとことん考える「わかる」と「納得する」の世界。 かなり議論が深くてついていけない部分も多かった。 ・「わからない」と言って受け入れないことで「納得」していることもある ・科学の研究が進んで細分化、高度化した結果、そのまま説明しても一般人に「納得できる」ものではなくなった ・宗教は「納得する」の成功例2018/12/21
もちねこLv.4
1
第一部では松井孝典(地球惑星物理学者)の考える「わかる」ということについて持論が述べられている。第二部は松井氏と山折哲雄(宗教学者)と鷲田清一(哲学者)の鼎談。松井氏はあくまでも科学における「わかる」を主題とし、科学技術インタープリターという視点から問題提起をしている。2016/01/28
ダンスにホン!ころりん
0
20070627第1刷発行 人はなぜエセ科学にはまるのか 「わかっていること」と「わかっていないこと」一回読んだだけでは、私には「わからない」と言うことがわかった。悟りと納得とか科学的認識と幸福な生活とか興味深い。「聴く」文化が、「見る」文化に、次に「観る」ということ。科学は「観る」の時代。その次は触角、皮膚感覚の時代。(鷲田氏)そのときに「観る」は「看る」になる。ケアの関係。深いなぁ、また時間をおいて読もう2012/07/17